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「暗号名(コードネーム)  黒猫(ブラックキャット)を追え!」 [映画]

codenameblackcatwooe.jpg
〔1987年/日本〕


警視庁の警視・柴俊夫
商社の重役・榎木孝明
雑誌の編集長・国広富之
貧困救済を訴える活動家・高岡健二。


4人は、大学のラグビー部で活躍した
親友同士。


柴俊夫が所属する、
警視庁の外事課アジア方面捜査チームは、
B連邦から送り込まれたスパイ、
コードネーム「黒猫(ブラックキャット)」を追っていたが、
中々正体が掴めない。


そんな中、
写真店を営む伊吹剛という男が、
怪しい動きをしているとの情報が入り、
捜査チームは、彼を密かに調べる。


すると、何という事か、
伊吹は、国広富之の妹の夫だという事が分かる・・・。





友人から借りた何枚かのDVDの中に、
この映画が入っていたので、
何も深い事は考えずに、観た。


で、このブログを書くにあたり、
検索したら、驚いた。


なんと、これ、
スパイ防止法制定を推進する議員たちの後押しで作られた
作品だそうで、
当時、全国の劇場から上映を拒否され、
お蔵入りになっていたのだそうだ。


そっか、日本は色々タブーが多い国だと思っていたけど、
スパイ関係の話も、
タブーだったんだ。
覚えておこう。


でも私は、そんな曰く付きの作品だとは知らないものだから、
普通の映画として、
心で突っ込み入れながら、観ていたよ(笑)。


何が一番おかしかったかって、
この世に人間は20人しかいないのか?ってくらい、
全員が知り合い(笑)。


柴俊夫が、実家の能登の海でたまたま見かけた男が
スパイだったり、
そんな都合のいい事がある?ってくらい(笑)。


暗号解読の場面も笑える。
「パンダと猿が、最近仲がいい」だと。
それは、中国と日本の事を指すのが丸わかり。
暗号でも何でもないじゃん(笑)。


で、私には、
黒猫探しより、
登場人物たちの人生の方が悲しかった。


伊吹剛は、北方共和国(北朝鮮を指しているのは明らか)から来た
工作員で、
日本で、日本人と結婚し、
子供が2人いる。


それは、とても幸せそうな家族なのだけれど、
でも、いよいよ捜査の手が及びそうになったため、
帰国命令が出て、
伊吹は北方共和国が差し向けた車に乗り込む。


何も知らない妻と子は、
出張という言葉を信じ、車に手を振るけど、
夫の正体を後で知った妻は、
どんな絶望的な気持ちになるだろうと考えると、
胸が詰まるし、


伊吹も、妻と子には深い情愛があり、
車の中で涙を流している。
辛い場面。


それから、高岡健二に近付き、
彼を利用しようとする、白人の女工作員。
彼女は、高岡と同棲するうちに、
任務を越えて、彼を本気で愛してしまう。


人はどんなに仕事と割り切ったつもりでいても、
機械ではないのだから、
気持ちを完全に殺す事など不可能という事なのでしょう。


作られた当時、
劇場公開はできなかったけれど、
その後、何度か名画座でかかっているそうだ。


評価 ★★★☆☆

nice!(147)  コメント(8) 

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コメント 8

Ginger

センス、キャスト、内容、すべてがB級に失礼なくらい、スッカスカですね。1987年、ただお金が余っていただけなのね。。。
by Ginger (2020-03-07 17:55) 

英ちゃん

スパイ映画は、やっぱ007とかミッションインとかのド派手な映画がいいな(゚□゚)
by 英ちゃん (2020-03-07 23:46) 

青山実花

Gingerさん
コメントありがとうございます。

バブル真っ只中の映画ですね。
今なら、もう少し違ったものが作れるのでしょうか^^;

by 青山実花 (2020-03-08 11:09) 

青山実花

英ちゃんさん
コメントありがとうございます。

スパイ映画が地味すぎると、
肩透かしですね。
本当のスパイ活動は地味なのかもしれませんが、
映画ですものね^^;
by 青山実花 (2020-03-08 11:10) 

プー太の父

日本で作るスパイ映画なら中国と北朝鮮は当然出てこないと
ならない国だと思いますが「パンダと猿が、最近仲がいい」
なんて、スパイ映画という緊張感がなくなりそうですね( ^∀^)
by プー太の父 (2020-03-08 18:00) 

青山実花

プー太の父さん
コメントありがとうございます。

パンダと猿って
いくらなんでも、のんきすぎ、分かりやすすぎですよね(笑)。
それに、可愛いパンダを
そんな事で使ってほしくない気もしますし^^;

by 青山実花 (2020-03-10 18:27) 

裏・市長

おぉっ…!「暗号名黒猫大和を追え!」。

なんとマニアックなチョイスなのか。

まず、多くの映画ファンがこの映画の
存在すら知らないであろう…。
これはいわゆる「封印作品」と呼ばれるものの
ひとつでテレビでも放送された事は
ないんじゃなかろうか。

内容的には2時間ドラマの豪華版…みたいな
感じで特筆すべき点はそんあにないのだが、
ワシはこの作品を知り、「見たひっっ…」と
思い立ち、ソフトを購入したのだよ。

この映画の権利は現在、とある団体がすべて持っており、
そこに申し込むと購入が許される…。

しかしさすがスパイ映画だけあって、
素直には売ってくれなかった。

まず一度目のメールは完全無視!。
二度目の問い合わせにようやく返信が…。
さらには合い言葉が必要と言う…。

この合い言葉を間違えると最後、
海に消されると後で知った時は背筋が凍る
思いだったね…。

映画そのものよりも入手するまでが、
よっぽどスリリングな一作であった…。



by 裏・市長 (2020-03-13 04:00) 

青山実花

裏・市長さん
コメントありがとうございます。

この度は、
当店におきまして、
「暗号名黒猫大和を追え!」。
をお買い上げいただき、
誠にありがとうございました。

こちらの商品は、
表の棚には置けない、
封印された映画なのでございます。

心から欲しいと願う方だけに、
お譲りしているのでございます。

なにせ、内容というのが、
あーんな事や、
そーんな事や、
こーんな事を扱っているのでございます。
とてもここには書けないのでございます。

一度のメールでOKが出ると思うのは甘すぎです。
本当に欲しいという情熱のある方は、
何度も何度もメールしてこられます。

そこで初めて合言葉を教えるのでございます。

え?
合言葉を教えろ?
そ、それはちょっと・・・。

by 青山実花 (2020-03-16 15:22) 

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