「ロミュアルドとジュリエット」

〔1989年/フランス〕


大手乳製品会社の社長・ロミュアルド（ダニエル・オートゥイユ）は、
重役2人に裏切られ、
製品の中に大腸菌を混入されてしまう。
当然、食中毒が発生し、
ロミュアルドは危うい立場に立たされる。


そんな中、ロミュアルドの会社で掃除婦の仕事をしている
黒人女性・ジュリエット（フィルミール・リシャール）は、
重役が怪しい内容のメモを捨てた事が気になり、
それを持ち帰る。


重役の陰謀に気付いたジュリエットは、
ロミュアルドにその事を告げ、
彼を自分のアパートに匿う事にする。


ジュリエットのアパートには、
父親の違う5人の子供がおり、
大変な賑やかさ。
そんな環境の中、
ロミュアルドは自分の無実を証明するため、
策を練る。


ジュリエットの協力もあり、
嫌疑が晴れたロミュアルド。
いつしか彼は、
自分がジュリエットに恋心を抱いている事に気付き・・・。





女性監督・コリーヌ・セローの映画は、
どれも一定の面白さがあると思っていたけれど、
これも悪くなかった。


私は、観る前は、
タイトル通り、
白人男性と黒人女性がロミオとジュリエットのように
コテコテの恋愛をするのかと思っていたけれど、
恋愛より、企業の陰謀がメインの
軽いサスペンス風味の内容で、
結構楽しめる。


食品会社というのは、
本当に大変なのだなぁと、
分かってはいたけれど、あらためて実感。


冒頭、この会社では、
生産を上げるため、
一日に何時間もかけて行っていた、
タンクの清掃を省略するよう、
現場に通達される。
これって、日本でもよくあるニュースだ。


さらに、故意に、
何らかの菌や毒物を入れられたりしたら、
それはもう、犯罪というよりテロと言った方がいいくらい。
考えただけで恐ろしい。


そんな陰謀に気付く
フィルミール・リシャール演じるジュリエットがいい。
彼女は黒人というだけで、
掃除婦の立場に甘んじているけれど、
本当はとても頭のいい女性だ。
きちんと教育を受ければ、
かなりの所まで伸びる人だと思う。


父親の違う子を5人も生んで、
だらしない女なのかと思ったけれど、
5人の男たちともいまだに仲良く、
年に1度、11人でパーティをするという。
なんとも豪快で、
肝っ玉母さんで、
それでいて、可愛い女。


さすが女性監督だけあって、
女が好みそうな女を分かっているのかもしれないな。


評価　★★★★☆

コメント 8

コメント有難う御座いました。
この映画知りませんでした。
先日「セッション」をamazonで観て面白かったです。

by ponnta1351 (2018-03-15 13:38) 

チェックです。
題名覚えておきます。

この前、ようやく「湯を沸かすぼどの熱い愛」を観ました。
面白かったし、良かった。
涙が出にくい私・・・久々に涙が少しだけ流れました。
私にとっては・・・号泣ってことです。（笑）
最後の場面・・・現実的ではないけど、ありかもと思いました。
WOWOWは、一拍遅れやからね。へへ
by hatumi30331 (2018-03-15 16:47) 

レンタルした映画を家でけっこう見るようになりました
この映画も見てみたい
ジュリエッタみたいなしっかりしていて包容力がある女性
素敵ですよね
by きよたん (2018-03-15 20:31) 

ponnta1351さん
コメントありがとうございます。

色々ありますが、
お互い頑張りましょう＾＾

「セッション」良かったですね＾＾
子弟関係って、凄いですよね。

by 青山実花 (2018-03-16 17:41) 

hatumi30331さん
コメントありがとうございます。

この映画は女性向けで
中々良かったですよ。

おぉ！タイムリーです！
今日、宮沢りえさんと森田剛ちゃんがご結婚されましたね＾＾
「湯を沸かす～」はまだ観ていないので、
そのうちにきっと観たいです。

hatumiさんの号泣の定義に、
ちょっと笑ってしまいました＾＾

by 青山実花 (2018-03-16 17:41) 

きよたんさん
コメントありがとうございます。

劇場でもレンタルでも、映画は映画。
私はストーリーが面白ければ、
どんな状態で観てもOKと思っちゃいます＾＾

ジュリエットみたいな女性になりたいけど、
私には、そこまでのパワーがないのが残念です＾＾；

by 青山実花 (2018-03-16 17:41) 

食品製造の現場に立つ者が、
意図的に何かを混入する…。
これはもう無差別殺人と言っても過言ではない。
怖ろしいことです。

ブログをやっている者が、
同じブログもんのコメント欄に
意図的に相手が嫌がる言葉、文章を
書きつづる。それも長文で、しかも毎回。

これはもうネット上のテロリスト、
いや、あの方の場合、エロリストと呼んでも
過言ではない。
怖ろしいことです。身の毛がよだつ…。

せやなー、肌の色が黒いだけで、
学歴がないだけで、奈良に住んでいるだけで、
本当は●●●（自主規制）なのに、上に行く事が出来ない。
…ワシの事かい？！。

世が世なら、天守閣に座り、雲の行方を眺めてた。
青山実花さんも世が世なら、
鹿鳴館で伯爵とワルツを踊ってたかも知れません。

まぁ、いまでも裏・市長さんとならば、
ワルツは無理でも悪だくみぐらいなら、
すぐに出来ると思います。今宵、企みませんか？。
by 裏・市長 (2018-03-18 06:12) 

裏・市長さん
コメントありがとうございます。

>　せやなー、肌の色が黒いだけで、
>　学歴がないだけで、奈良に住んでいるだけで、
>　本当は●●●（自主規制）なのに、上に行く事が出来ない。

あ、やっぱり。

昔、黒人だった裏・市長さんなら、
この映画の、
ジュリエットの気持ち、
ご理解いただけますわよね。

で、
●●●に入る言葉って、
何かしら。

三文字でしょう？
「色男」でもなし、
「モテモテ」でもなし、
「Hey！ Say！ JUMP」でもなし。

あ、
もしかして、「美少年」？

確かに62年前の裏・市長さんは
美しかったですわ。
あれ以来お会いしていないので、
現在のお姿は分かりませんけれど。

by 青山実花 (2018-03-22 14:44)