「おとなの事情」 [映画]
〔2016年/イタリア〕
ある夜。
ロッコとエヴァ夫妻の家に幼馴染たちが集まる。
レレとカルロッタ夫妻。
コジモとビアンカ夫妻。
恋人を伴ってくると言っていたペッペは、
彼女が風邪を引いたから、と一人でやって来る。
食事が始まって、ほどなくした頃、
エヴァが、自分のケータイをパートナーに見せられるか、
と言い出す。
そして7人はゲームを始める。
今から来る電話は、全てスピーカーで話し、
メールは、全て読み上げようと・・・。
試写会で観た。
面白すぎる。
舞台はほぼ、一軒の家の中。
7人の男女。
まるで舞台劇の映画化みたいだ。
最初は楽しく会話していた彼らだが、
全員がケータイをテーブルの上に置き、
上記のような、
危険なゲームに突入してゆく。
こんな短時間に、これほど電話やメールがくるかな、
と言うのは無し。
そうでなければ映画にならない。
次から次へと様々な出来事があって、
目が離せない。
そして問われるような気持ちになる。
「あなたは自分のケータイを人に見せられますか?」
「あなたは人のケータイを見たいですか?」
と。
私はどうだろう。
自分のケータイを見られるのは平気かな。
どうせ大したやり取りはしてないし(笑)。
ただ、人のケータイは見たくない。
それは、決して、
「私は人のケータイに興味を持つような下劣な人間ではない」
などと言いたいわけではない。
私はそこまで高潔な人間ではない。
それは全て、自分の心の安定を守るため。
普通の人間関係は、
恋人や、友人が、
自分と接している以外の時間に、
よそでどんな人間関係を築いているかなんて、
知る事はない。
会話から知るそれは、
全て、相手の主観と自己申告だと言っていい。
恋人や友人が、
自分の知らない人とするやり取りを知っても仕方ないし、
知ればイライラする事もあるだろう。
わざわざ、
いらぬストレスを溜めるような行為をするのは
馬鹿げている。
それから、
例えば、日常会話の中で、
私が、「映画○○は傑作だった」と言った事に対して、
「○○、いいね。自分も大好き」と言っていた人が、
誰かに、「○○は駄作だ。本当にくだらなかった」なんて
メールしているのを読んだりしたら、
軽くでも、傷つく。
無理して私に合わせてくれてたんだと思うと
申し訳なくて、
先に相手の感想を聞けばよかったなどと、
グズグズ考える事になる。
ケータイはそういった情報の宝庫ではないか。
この映画の良い所は、
各人の秘密が、恋愛に限っていないところだ。
老人問題、親子の問題、性癖の問題まで露呈してきて、
考えさせられる。
ボーイフレンドとの初めての夜に迷う16歳の娘の相談を受けた父親の、
答えの秀逸さったら。
涙が出た。
荒れていた大人たちも、
その時だけは、
自分の青春時代の恋愛を思い出したかのように、
しんみりした表情になっていたのが、
印象的だった。
それから、お食事がめっちゃ美味しそう。
観ていて、お腹が空くこと間違いなし(笑)。
評価 ★★★★★
おー、5ツ星!(^^)
私も他人のケータイを見たいとか
そういう意欲がありません。
恋人のケータイをこっそり見たら浮気がバレたとか、
よくそういう話を聞きますが、
フツー、他人の携帯とか手帳とか机の引き出しとか、
その人に無断で見ませんよね〜?
そもそもめんどくさいし、時間がもったいないし。(^^)
by lequiche (2016-12-08 12:51)
こういう映画大好き!
面白そう〜〜♪
チェックして覚えておかなきゃ!
by hatumi30331 (2016-12-08 14:55)
青山さんに全く同感
知らなきゃ知らぬが仏
見ない方が幸せでしょ
料理が美味しそうだと終わったあとで
食べに行きたくなるよね
by きよたん (2016-12-08 17:46)
知らないほうが良いですが(^_^;)
by green_blue_sky (2016-12-08 22:27)
ほほう。これは設定がかなり秀逸ですねー。
ほんま舞台でもできそう(^-^)
by よーちゃん (2016-12-09 08:54)
家族のメールに興味を持つのは人間だから仕方がありません。
私は見られても平気です。
自分サイズで生きているから。
しかも秘密は絶対に処理し、脳の中に埋没させておくから。
そして、秘密を重ねることはしないから。
心が疲れるのがイヤだから、秘密以外は妻に全部喋る。
そして、プライベートで人のメールチェックは絶対にしません。
理由はそこには、「おとなの事情」があることを知っているからです。
教師時代、事故や事件で、親の許可だけを取りチェックしたことはあります。
そこでもドロドロの世界を掘り返し、事件は解決しても、その家庭の関係崩壊。
家族でもスクラップ・アンド・ビルドだと嘯きましたが。
興味を持っても見ない。
それが、今を壊さない基本姿勢だと、大人のオッサンは思うのです。
by tommy88 (2016-12-09 09:12)
おはよぉ~!!
いつも楽しく読ませてもらってます・・・特に私が見逃してる昭和映画・・・驚いたのがコータローって実写化されてたんだね(笑)
それで楽しませていただいてる記事内容とは関係ないんだけど・・・TOPページが表示されなくなってるみたいだけど・・・これって私のPCだけかな??
って・・・ChromeとEdgeは大丈夫だった・・・って、再度試してみたらIE11でも見れちゃった(笑)
ちょうど更新してるとこだったのかな??
お騒がせいたしました!!
by むうぴょんこ (2016-12-09 10:46)
先ほどは失礼しました!!
こっちの問題でした(汗っ)
その原因とは・・・雑誌の年賀状作成ソフトに入っていたJwordが問題で・・・勝手にスパイウェアもどきの動作を行っていたのが原因で・・・ご迷惑をおかけしました!!
なので削除後は普通に表示されてますのでご安心ください!!
これからも頑張ってくださいね!!
ではではぁ~!!
by むうぴょんこ (2016-12-09 11:50)
青山実花さん☆5モノはぜひ観てみたくなりますね。
by NO14Ruggerman (2016-12-09 14:43)
lequicheさん
コメントありがとうございます
とても面白かったので
5点にしてみました^^
恋人友人に限らず、
人の手帳やケータイを見るのは、
抵抗がありますね。
相手の事を知り過ぎても仕方ないような。
ほんと、面倒くさいです。
それが一番の理由かも^^;
by 青山実花 (2016-12-09 21:29)
hatumi30331さん
コメントありがとうございます
これはとても面白かったです。
ぜひご覧になってみてくださいね。
by 青山実花 (2016-12-09 21:29)
きよたんさん
コメントありがとうございます
そうそう、
知らない方が幸せですね。
この映画のイタリアンは本当に美味しそうでした。
私はお料理が苦手なので、
こんな風におもてなしはできないなーなんて思ったり^^
by 青山実花 (2016-12-09 21:35)
green_blue_skyさん
コメントありがとうございます
知らない方がいいでしょうねぇ(笑)
by 青山実花 (2016-12-09 21:36)
よーちゃんさん
コメントありがとうございます
そうなんです、本当に面白かったです。
舞台劇の映画化なのか、そうでないかは、
ちょっと分からないのですが、
これから舞台にしても良さそうですね。
by 青山実花 (2016-12-09 21:37)
tommy88さん
コメントありがとうございます
秘密は絶対に処理をする、
それは大事かもしれません。
奥様を大切にしている事にもなります。
今の学校の先生は、色々と大変ですね。
ケータイのない時代にはなかった、
様々な出来事が起こる。
ケータイを利用したいじめや犯罪も
多数あるのでしょうね。
ケータイはとても便利で、
無くてはならない物になってしまったけど、
無かった時代を懐かしく思う事もあります。
by 青山実花 (2016-12-09 21:42)
むうぴょんこさん
コメントありがとうございます
ご指摘ありがとうございます。
いえ、私のブログが見られなかったのは、
むうぴょんこさんだけでなく、
私自身も、そうでした。
トップページが開けなくなって、
ソネットさんに問い合わせていました。
なにか最近少し不安定なようですね。
他のかたにも不具合がたまにあるようです。
まぁ、ソネットさんも頑張っておられるので、
別に責めたり怒ったりはしていませんが。
人間も機械も、
調子が悪い事があって当たり前ですもの。
これからもよろしくお願いします。
by 青山実花 (2016-12-09 21:48)
NO14Ruggermanさん
コメントありがとうございます
いえいえ、私の評価など、
全く当てにならなくて、
申し訳ないような気持ちでおります。
来年公開のようですので、
機会がありましたら、ご覧になってみてくださいね。
by 青山実花 (2016-12-09 21:49)
携帯が普及した時、
脚本家が「すれ違いのドラマ」が
書けなくなったと言った。
駅の伝言板も撤去されて、
「君の名は」(古い方)、
「母をたずねて三千里」のような、
「さっきまでここにいたのに残念!」。
「あ、今出て行ったとこ」。
てなドラマは確かに無理。
でも、逆手に取った、
携帯普及前にはなかった物語は生まれてるね。
携帯、スマホは便利だけれど、
相手を信用するこころ、
相手に逃げ道を与えるスキマがなくなった。
返信しなければ、「なぜ?」「どうして?」。
それもすぐにしなければならない。
すぐじゃないと「既読無視」と受け取る。
受け取った手紙を何度も読み返し、
ようやく書きあげた返信をあくる朝、読み返し、
「あぁ、ちょっと熱くなりすぎたわ。書きなおそうっと」。
こんなゆとりがない。
とりあえず返信!時間がないからスタンプだけ!。
そしたら相手からもまたスタンプ!。
スタンプラリー!!。
ボクの携帯、パソコンはいつ警察に押収されても
大丈夫仕様となっております。
青山さんがいきなり踏み込んできて、
パスワードを打ち込み・・・。
・・・もともとパスワード設定してない。
携帯も買った時のまま「0000」である。
なので安心です。
青山さん、いつでもかかって来いや!。これです。
by 裏・市長 (2016-12-10 01:03)
裏・市長さん
コメントありがとうございます
確かにケータイ以降、すれ違いのドラマはなくなりましたね。
私が一番最初に思い出すのは、
松本清張さんの「波の塔」です。
たしかあのお話は、
ケータイがあったら、成り立たなかったような気がします。
そう、今度はケータイが無いと成り立たないお話が増えてますね。
最近では、この間こちらに書いた「何者」とか。
例えばCMでも、「グラブル」の花火編など、
ケータイが上手く使われていて、
胸キュンな感じが好きです^^
> 相手に逃げ道を与えるスキマがなくなった。
コラムニストの中野翠さんは、
「一人になる自由がなくなった」みたいな事を書かれていた
記憶があります。
フラッと、一人で旅をしたり、といった、
自分の存在を消す事ができない不自由さから、
ケータイを持ちたくないと。
> 返信しなければ、「なぜ?」「どうして?」。
なんだかそれって、メールの本来の使い方から
外れていますよね。
メールは、電話ではないのですから、
即レスしなくてもいいツールなはず。
一日中、ケータイを肌身離さずチェックしているのでは
ないのですから、
「返事はできる時でいいからね」というのが
基本だと思うのですが。
私が裏・市長さんちに踏み込むと!
ケータイとパソコンをチェックするために、大和高田市に!
それによって知り得た、
「怪しげな動画を見ていた形跡がある」という情報を、
私はどう扱えばいいのでしょう。
ブログにアップしてよろしいのでしょうか。
裏・市長様の人間らしい面が知られ、
ますますファンが増える事間違いないとは思いますが^^
by 青山実花 (2016-12-10 22:46)
ありゃりゃ・・・ソネット自体の不具合もあったんだね!!
こまったもんだ!!
いつ私たちのブログにも不具合が訪れるか、現在戦々恐々としてるけど・・・でもなってしまったらなってしまったで・・・
ま、いっかぁ~的な(笑)
あはは・・・適当でまったり・・・それが良いよね(笑)
ではではぁ~!!
by むうぴょんこ (2016-12-12 13:31)
むうぴょんこさん
コメントありがとうございます。
時々不具合なども起こりますが、
それでも、いい面の方がはるかに多いので、
全然怒る気にはなれませんよね^^
怒っても体に悪いですしね^^
by 青山実花 (2019-12-28 08:51)