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「マッド・シティ」 [映画]

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〔1997年/アメリカ〕


ダスティン・ホフマンは、
元々はネットワークテレビ局の敏腕記者であったが、
アンカーマンを怒らせたせいで、
今は地方局に左遷されている。


ある日彼は、博物館へやる気の出ない取材に行くが、
トイレに入っている間に、
ライフルを持った男・ジョン・トラボルタが
押し入って来る場に遭遇する。


トラボルタは博物館の警備員だったが、
人員削減で解雇となった事が気に入らず、
館長に再雇用を頼みに来たのだ。


建物内には、小学生の団体がまだ残っており、
さらに、誤って引き金を引いたライフルの弾が、
運悪く、元同僚の警備員の腹に当たってしまうという、
最悪の事態となる。


ホフマンは、電話と通信機で、
トラボルタに隠れて現場の実況を始め、
テレビを観ていた市民や他のマスコミが、
博物館に大挙押し寄せる事態となる。


トラボルタに見つかってしまったホフマンは、
彼に独占インタビューを行い・・・。





シリアスなんだけど、ブラックな笑いが所々に見られる、
社会派ドラマ。
おそらく、この映画は、
ニュースで報道されている事の殆どは、
マスコミの操作され、
事実はどうにでも捻じ曲げられている、
良くも悪くも、
これが自分たちの生きている世界だ、と
言いたいのかなぁと思う。


ジョン・トラボルタは、
普段は真面目な男で、
家族を養うという責任感から、
自分の再雇用を頼みに来ただけ。
たしかに、単純で軽率な面は大いにあるけれども、
それは性格だから仕方あるまい。


そんなトラボルタを独占で取材するダスティン・ホフマンが、
私には、良い人なのか、ただの野心で動いているのかが、
よく分からなかった。


ホフマンはトラボルタに、
様々なアドバイスをする。
「人質を2人解放するなら、白人と黒人にしろ。
 白人主義者だと思われたら、お前が損だ」などと。


一見、彼を思い遣っての事のように見えるけれど、
本気で事件を解決したいなら、
何よりも投降を勧めるんじゃないのかなぁ。
投降を拒否するなら、
自分は残ってもいいから、せめて子供たち全員を解放しろ、とか。


まぁ、その子供たちも、
怯えている様子は殆どなく、
状況を楽しんでいる。
テレビで博物館の外の様子が映ると、
「うちのママ来てるかな♪」と、
みんなではしゃいだりして、
映画を観ているこちらは笑ってしまう。


他のテレビ局が、
トラボルタの家の前で、
彼の親友だという男を取材するのだけれど、
実はその男は、
トラボルタとは一面識もない奴で。
この映画を観た翌日、
何かの事件で関係者がインタビューされている様子をテレビで見た時、
「これ本物か?」と本気で思っちゃったわ(笑)。


これを真面目に見て、
「ニュースをそのまま鵜呑みにしてはいけない」云々と
書くこともできるけど、
私は、人の事は言えないかなぁ。


世の中が騒ぐような出来事が起こった時、
(最近で言えば、細胞問題、薬物問題など)
その報道内容が真実かそうでないかなんて実はどうでもよくて、
友人や職場の会話で、
お互いに仕入れた小ネタを交換しあって、
盛り上がったりすることがあるもの。


性格悪いと言われれば、
それまでなんだけど。


評価 ★★★☆☆

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