「月よりの使者」 [映画]
〔1954年/日本〕
高原のサナトリウムで看護師として働く山本富士子。
彼女のその美貌と、また優しく献身的な態度から、
医師や入院患者からの求愛が絶えなかった。
山本に恋する患者の一人・菅原謙二は退院間近な事もあり、
勇気を振り絞り、愛の告白をする。
すると彼女も同じ気持ちでいる事が分かり、
結婚の約束をする。
しかし、菅原には別れたつもりでいた婚約者・沢村美智子がおり、
彼女が病院に訪ねて来た事、
また、待ち合わせの時間に、
受け持ち患者が重篤な症状となり、
駅に行けなかった事などが重なり、
結局は結ばれずに終わる。
1年後。
東京の病院に勤務になった山本は、
鎌倉の、とある金持ちの家の奥様の専属看護婦に派遣される。
ところがその家で菅原と再会し、互いに驚く。
菅原はその家の主であり、
山本が看護を命ぜられたのは、
彼の妻となった沢村だったのだ・・・。
若尾文子さん目的で観始めたのだけれど、
主役は山本富士子さん。
若尾さんは、山本さんを慕う若い看護師役。
山本さんが、しっとりとした大人の美人なら、
若尾さんは、まだおきゃんで溌剌とした娘。
いつも「お姉さま~」と山本の後を追いながら、
彼女の恋を助ける。
前半だけの登場かと思ったら、
後半、結構いい働きをする(笑)
お話はコテコテのメロドラマ。
好きなのに結ばれなかった男女が、
偶然にも再会するが、
男は結婚していて・・・という、
よくあると言えば、よくある話。
映画化は3回目のようで、
2作目は上原謙が主役だったようだ。
うーん、そちらの方がイメージかも。
「愛染かつら」のせいで、
上原謙=病院みたいな印象なのかもしれないけど(笑)。
それ以外にも、テレビドラマが2回も制作されたそうで、
昔はみんなメロドラマが好きだったのね。
終盤になって、
話しは意外な展開を見せ、
1人で、「えー!?」と言ってしまった(笑)。
私だったら、そんな事はしないよーって。
山本さんは、こういった、
優しくて、たおやかな役が似合うなぁ。
しかも美しいからモテモテだ(笑)。
こんなにしょっちゅう、
周囲の人から、
「美しい美しい」と言われる人って、
どんな気持ちなんだろう。
「当然よ」と思うのか、
戸惑っているのか。
それは私には永遠に謎だわ(笑)。
評価 ★★★☆☆
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