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「ブライド」 [映画]

bride.jpg
〔1984年/アメリカ〕


フランケンシュタイン博士(スティング)は、
自分の作り出したモンスターに、
花嫁を与えようと、
今度は女のモンスターを作り出す。


しかし包帯を外した女モンスター(ジェニファー・ビールス)は、
フランケン博士の想像以上に美しく、
博士は、彼女をモンスターに与えるのが惜しくなってしまう。


モンスターは追い出され、彷徨うが、
途中で、小人の男・リナルド(デイヴィッド・ラパポート)と知り合う。
リナルドから“ビクター”という名前を付けられたモンスターは、
語彙も増え、夢を持つ事の大切さを知り、
人間と変わらないようになってゆく。


ビクターとリナルドはサーカス団に入り、
人気者になるが、
団員とのトラブルから事件が起こり、
サーカスから逃げ出す。


一方、フランケン博士から、“イーバ”と名付けられた、
女モンスターは、
淑女としての教育を受け、
サロンのパーティに出て談笑し、
馬に乗りこなし、
また本から得た知識で、
フランケンを言い負かすまでに成長する。
さらに、知り合った若い男といい雰囲気となり、
フランケン博士の心は嫉妬に燃える。


イーバを忘れられないビクター。
2人は再び会う事ができるのか・・・。





またフランケンシュタイン(笑)。


本作は、先日書いた「フランケンシュタインの花嫁」の
リメイクだそうだ。
けれど、リメイクとは名ばかりで、
内容は全く違う。
そもそも、これが公開された1984年の頃は、
古い映画も、今のように簡単に手に入らなかっただろうし、
「フランケンシュタインの花嫁」のリメイクと謳っても、
観た事のある人がどれほどいたのか(笑)。


けれど、独立した一つの映画として、
悪くはない。
追い出されたビクターが、
リナルドと一緒に旅する様子が微笑ましい。
リナルドは、
「お前は今まで会った人間の中で、一番いい奴だ」とビクターに言う。
ビクターは体は大きくても、
心は、生まれたばかりの子供と同じだものね。


ジェニファー・ビールスは、
白人と黒人とのハーフだが、
そんな彼女の特性が、
この映画では上手くいきているような気がする。
死体を繋ぎ合わせて作られたモンスターだもの、
人種不明な感じが、かえって良い雰囲気を醸し出している。


一番変なのは、人間であるフランケンシュタイン博士。
いくらイーバが美しいからといって、
死体を繋ぎ合わせた人間を、
自分のものにしようと思うかね(笑)。
イーバの顔につぎはぎは無いようだけれど、
体の方がどうなんだろうと、
まったく下らない事を考えてしまった私(笑)。


彼は段々お利口になるイーバに苛立ってくるんだな。
お利口になるだけじゃなくて、
反抗する事を覚えるイーバ。
フランケン博士は、自分の出自を知りたがるイーバに、
まるで叩きつけるように、事実を話す。
それを知ったイーバがどんなにショックを受けるか、
分かりきっているのに。
イーバが従順だった頃は、事実をひた隠しにしていたのに、
反抗した途端それかい、と突っ込みたくなった場面。


評価 ★★★☆☆

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コメント 4

原みつる

これもフランケンちゃんの映画なんですか^^
この映画も初めてだぁ~きっとこのパッケージに写っている女性が女モンスターだと思うんですけど(間違えていたらごめんなさ)ちょっとモンスターと言うには可愛すぎますよね^^;
by 原みつる (2012-06-12 19:45) 

yonta*

ほんとに・・リメイクではないですよね。
ビクターとリナルドが旅をはじめた時は、
「ちょっと(笑)」と、つっこんでしまいましたが、
ふたりの人柄が思いのほか良くて・・やっぱりお酒飲んでるし^^;
ネックレスを売ったおじさんと、ビクターのやりとりが良かったです。
ほっとしました(^^)

スティングが俳優もやっていたって全く知りませんでした。
けっこう出ていたのですね。
ビクターは、誰だったか思い出せなかったのですが、
「ショーシャンクの空に」の、でかい看守の人でしたね。
by yonta* (2012-06-12 22:20) 

青山実花

原みつるさん
コメントありがとうございます。

そうなんですよ、フランケンちゃん(笑)。
原さんの読み通り、
ジャケットのジェニファー・ビールスが、
女モンスターです。
可愛いから、手離したくなくなる気持ちも分かるのですが、
自分の思い通りの女に育てようっていうフランケンの考えが、
姑息で、ちょっとムカつくんです。

by 青山実花 (2012-06-14 14:49) 

青山実花

yonta*さん
コメントありがとうございます。

はい、「花嫁」と同じなのは、
モンスターに相手を作ってやろうとする所だけ(笑)。
どちらかというと、「花嫁」の続編みたいですよね。
2人の旅は可愛かったですね。
サーカスでの出来事は悲しいけれど・・・。

それから、そうそう。
ネックレスを売ったおじさん、
最初は「阿漕な事すんなよ」と思ったけれど、
やっぱり良い人だった。
ホッとしましたね。

ビクターが「ショーシャンクの空に」ですか!
全く覚えていなくて、情けないです(笑)。
あの身長は、看守役にはピッタリですね。

by 青山実花 (2012-06-14 14:57) 

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