「ヘカテ」 [映画]
〔1982年/スイス・フランス〕
フランスの外交官、ベルナール・ジロドーは、
北アフリカの某国へ赴任し、
慣れない生活を始める。
あるパーティの夜、
彼はバルコニーで風にあたっていた女、ローレン・ハットンと出会い、
二人はたちまち恋に落ちる。
激しく愛し合う二人だが、
ハットンはどこか謎めいており、
何か秘密がありそうだ。
突然、姿を消したハットン。
彼女を追い求め、
仕事も放り出して、彷徨うジロドー。
彼女の秘密とは・・・。
以前に読んだ森瑤子さんの短編集、
「ミッドナイト・コール」の中で、
男に捨てられる寸前の主人公が、
時間を持て余して、
深夜、この「ヘカテ」を観に行く、というくだりがあった。
このブログを始めてから、
沢山の方々と、楽しいやり取りをさせていただいているが、
森さんの事を思い出させて下さった方がおられて、
「そういえば」と、本作の事を思い出し、
ビデオを借りたというわけだ。
ただ、私には退屈だった。
ベルナール・ジドローとローレン・ハットンの、
抽象的で、ダラダラとした会話が
延々と続く。
ハットンの様子も、思わせぶりなばかりで、
秘密があるっていっても、
今見ると、大したもんじゃない。
時代設定は1930年代あたりらしいけど、
描かれているのは、
なんというか、
80年代のいい女って感じ?
今の時代、
「謎めいた女」っていうのはもう死語なのかも(笑)。
ちょっとでもスカした人がいると、
すぐ突っ込み入れる癖がついちゃってるし(笑)。
今、「ミッドナイト・コール」が手元にないので、
うろ覚えなのだが、
小説の主人公は、
この映画のラブシーンに突っ込みを入れてた気がする。
「あ、ここか」と、記憶と映像が繋がるのは、
ちょっと嬉しい。
評価 ★★★☆☆
私の好きな樋口有介「ぼくと、ぼくらの夏」の主人公の男子高校生が
殺人事件に巻き込まれて、すべてが解決した後に2回観そびれた
「コットン・クラブ」を今度こそ、と新宿に観に行くシーンで終わります。
映画や小説の中で別の作品が出て来るとどんな作品か気になりますね。
by k_iga (2011-08-14 10:37)
k_igaさん
そうなんですよね、
小説や映画の中で、映画の話が出てくると、
とても気になって、観たくなります。
「ぼくと、ぼくらの夏」を今、図書館に予約を入れました。
映画化もされているんですね。
知っているようで知らない事が、
まだまだ沢山ありますね。
by 青山実花 (2011-08-14 23:30)
私は「ミッド・ナイトコール」を読んだかどうかすら、
定かではなくて・・(苦笑)。
でも、女の人が夜中に映画を観に行くというくだりは、
なんとなく記憶にあるような・・・
森瑤子が亡くなったのは、夏だったなあと、青山さんのこちらの記事で
ふと思い出しました。
もう20年近く経つんですね、びっくりです。
by yonta* (2011-08-18 22:03)
yonta*さん
森さんの短編集は、
どれもオシャレな男女が出てくるので、
数読んでいると、
絶対読んだ、という自信が無くなってしまいますよね。
私は今、yonta*さんから教えていただいた、
「ドラマティックノート」を読んでいます。
これも、読んだかどうか記憶にないです(笑)。
今、ネットで調べたら、森さんは生きておられたら、
70歳なんですね!
本当に驚いてしまいます。
by 青山実花 (2011-08-19 12:56)
「ドラマティック・ノート」読まれているんですね(^^)うれしいです。
そうなんですよね、森瑤子の本はどれを読んで、
どれを読んでいないのか、わからなくなってしまうんです。
森さんが、お元気でずっと書き続けられていたとしたら・・・
今何冊、本があるんだろう。
絶対読み切れないです(笑)。
by yonta* (2011-08-21 16:28)
yonta*さん
読んでいます!
他の本と並行して、その時の気分で選んでいます。
本当にどうでもいい雑談なのですが、
私は以前は、数冊の本を並行して読むという概念が
ありませんでした。
ところが、ネットの掲示板で誰かが、
「ドラマを週に何本か並行して見る人もいるのだから、
読書だって、それと同じ感覚」と書かれていて、
目からウロコでした。
そういつもではないのですが、たまに実行しています。
by 青山実花 (2011-08-22 13:52)
それは私もウロコです(笑)。
以前は、「毎週ドラマ4~5本は並行」していたのですが、
本はその感覚なかったです。そうかあ・・
エッセイと小説を交互に読んだりすることは、たまにありますが、
小説を数冊ずつ読むっていうのもありですよね。
by yonta* (2011-08-28 22:20)
yonta*さん
ドラマ4~5本は凄いです。
でも、意外と混乱しないものなのでしょうね。
本も並行しても大丈夫です。
主人公のイメージは、
読み始めてすぐ固まるからかもしれません。
by 青山実花 (2011-08-29 15:25)