「パーマネント野ばら」

〔2010年/日本〕


娘を連れ、海辺の田舎町の実家に出戻ってきた菅野美穂。
母、夏木マリは、町で一軒しかない美容院、
「パーマネント野ばら」を経営している。


美容院は、町のおばちゃんたちの社交の場となっており、
女たちは全員、チリチリのパンチパーマをかけている。
（夏木マリも(笑)）。


菅野美穂は同級生で親友の、
小池栄子、池脇千鶴とよくつるんでいる。
彼女たちの男運の悪さ（というより、男を見る目の無さ）は相当で、
いつもいつも、男に悩まされる日々。


まぁ、しかしそれは、
町の女たちも大差なく、
夏木マリも例外ではない。


菅野は、高校時代の教師、江口洋介と付き合っているが、
彼の様子も、どうもスッキリしない。
実は二人の交際には、
観る者の想像を遥かに越える秘密があったのだ・・・。





ものすごく淋しい映画。
表現自体はコミカルではあるが、
人が心に抱える淋しさが、
そのまんま、描かれているといった感じ。


淋しさって理屈じゃないものね。
どんなに愛する者が傍にいても、
友人と楽しい時間を過ごしていても、
心の奥底にある淋しさは消えない。
それが私だけなのか、
人がみんなそうなのかは分からないけれど、
この映画の淋しい感じは、すごくよく分かる。


美容院に集うおばちゃんたちの下ネタが凄いよ(笑)。
私もその手の話題は嫌いじゃないけど(笑)、
あの中にいたら、圧倒されると思う。
っていうより、彼女たちは男の事以外、娯楽がないみたい。


菅野美穂と江口洋介のラブシーン、というか、
イチャつくシーンが、とにかく可愛い。
二人の年齢を考えたら、
可愛いって変なんだろうけど、
でも可愛い。
大人だってイチャつきたいよね(笑)。


評価　★★★★☆

コメント 4

大仏頭のおばちゃんたち、パワフルですよね（笑）。
淋しい映画、ってすごくわかる気がします。
菅ちゃんも幼なじみのふたりも・・みんなみんなさびしい。
でも、作品じたいはあたたかくて、やさしい。

普通の役だと、やりすぎ感あふれる本田博太郎は、
こんなふうに電柱切ってる方が似合いますよね^^;
江口洋介と菅野美穂、ほんとにすごくかわいいと思います。


by yonta* (2011-07-21 00:03) 

淋しい？映画を観たいな～と思っていた所でしたので、早速レンタル
します！極近くに居ても、何処か距離というか、見えない壁を
察してしまうと更に・・・。　
この映画の淋しい感じを体験してみます。（自分なりに）
コミカルなトコも面白そうだし。
「バーバー吉野」は好きな映画ですが・・　関係無いか　^^;
電車の中でイチャつくのは勘弁願いたい。。　　　<(_ _)>
by 坊や (2011-07-21 09:46) 

yonta*さん

菅野美穂が公衆電話で泣いた場面が、
本当に淋しくて、あの、やり切れない感じが悲しかったです。

でもみんな頑張って生きてるんですよね。
いい映画だと思いました。

yonta*さんのコメントで何より嬉しかったのが、
おばちゃんたちの髪型を、「大仏頭」と書かれた事！(笑)
映画では「パンチパーマ」と言っていたけれど、
私も普段からあの髪型を「大仏パーマ」と呼んでいるのですよ。
yonta*さんも同じかと思うと嬉しくなっちゃって♪
やっぱりあれは「大仏」ですよね(笑)。
by 青山実花 (2011-07-21 16:05) 

坊やさん

とてもコミカルで面白い映画なのですが、
漂う雰囲気が淋しくて。
その理由も徐々に分かってゆき、
ラストで決定的になるのですが。
ぜひご覧になって下さいね。
私も「バーバー吉野」、観てみます。

>電車の中でイチャつくのは勘弁願いたい。

もちろんもちろん(笑)。
公共の場でイチャつくには、
日本人のルックスや感性には、
未来永劫合わない気がします。
菅野美穂と江口洋介は、
二人だけの時にしかイチャついていないので、
ご安心下さい(笑)。

by 青山実花 (2011-07-21 16:13)