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「グランド・ホテル」 [映画]

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〔1932年/アメリカ〕


ベルリンにある高級ホテル、「グランド・ホテル」。
そこに宿泊する人々の、
それぞれの人生を描いた群像劇。


人気の凋落でスランプに陥ったバレエダンサー、グレタ・ガルボ。
経営がうまくいっていない会社社長、ウォーレス・ビアリー。
その社長の秘書、ジョーン・クロフォード。
社長の会社の社員で、余命いくばくもない男、ライオネル・バリモア。
一文無しの、男爵を名乗る男、ジョン・バリモア。


主にこの5人で物語が構成される。
もっと複雑な話かと思っていたが、
意外とシンプルだ。


観る者によって、誰が主役なのか意見が分かれそうだが、
私はライオネル・バリモアが面白いと思った。
彼は残り少ない人生に、
今までコツコツ貯めてきた金を使い果たしてやると意気込んで、
この高級ホテルにやってきたのだ。
もし自分が同じ立場になったら、
その気持ち分かるなぁ、って。


ラストは、
絶望が希望に、希望が絶望にと交差する。
襟に毛皮のファーをあしらったコートを着てホテルを去るグレタ・ガルボの
ゴージャスな美しさに目を奪われた。
毛皮に負けない貫禄って、羨ましい。


評価 ★★★☆☆

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