「瞳の奥の秘密」 [映画]
〔2009年/スペイン・アルゼンチン〕
25年前、ブエノスアイレスで起こった残虐な殺人事件。
ほどなく容疑者は割り出されるが、逮捕には至らない。
若く美しい妻を殺された銀行員の夫は、
毎日、駅で容疑者の姿を探すほど、
妻を愛し、犯人に執着していた。
かつて検事として事件を解決した男の目を通して描かれた、この映画。
犯人逮捕が終わりではない。
アルゼンチンには死刑制度がない。
それは、この映画によって私が知った事実。
そして、被害者の夫がした犯人への復讐。
私は死刑廃止論者ではない。
世の中には、死をもってしか償えない犯罪があると思う。
でも、だからこそ、考えさせられる内容だった。
日本人にはあまり馴染みのない南米を舞台に、
シリアスでありながら、時に笑いも交え、
大人の鑑賞に耐え得る傑作。
評価 ★★★★☆
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