「千代田城炎上」 [映画]

〔1959年/日本〕
江戸の材木問屋の娘・千鶴(新珠三千代)は、
継母に実権を握られ、
追われるようにして、
千代田城の大奥へ奉公に上がった。
最下級の女中として働き始めた千鶴は
部屋頭のおくら(千石規子)から
酷いいじめを受けるが、
ある日、反撃する。
おくらの憎しみを買った千鶴は、
宴会の夜、
裸踊りをさせられそうになるが、
男装をして見事な踊りを見せ、切り抜ける。
それが、
年寄・稲月(村田知栄子)の目に留まり、
稲月は千鶴を、
自分の部屋方にし・・・。
これもまた、
先日書いた「雲右衛門とその妻」同様、
↓
https://aomikamica.blog.ss-blog.jp/2021-06-29
めちゃくちゃ面白い。
なぜ大映の映画って、
こんなに面白いのか。
新珠三千代さん演じる、主人公の千鶴が凄い。
大奥という、
ドロドロとした女だけの世界の中で、
その美しさを武器に、
それはもう、
出世魚のように、
どんどんどんどん、のし上がってゆく。
それは彼女の能力もあるし、
運の良さもあるし、
それから人徳もある。
千鶴は美しいだけでなく、
強く、冷静で、
優しさも、冷たさも、
人以上に持ち合わせた女なのだ。
そんな彼女に魅せられて、
女性同士の恋愛のようなものを
迫られたり、
そしてまた、
勝新太郎さんとも
いい雰囲気になったりする。
ラストの千代田城炎上のシーンは圧巻。
それにしても、
大奥、尼寺、女子刑務所、女子高などは、
どうしてこうも、
ドラマになりやすいんでしょ(笑)。
評価 ★★★★☆