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「復活」 [映画]

fukkatsu.jpg
〔1950年/日本〕


富豪のドラ息子・村井邦彦(小林桂樹)は、
伯父の家の女中・ゆき(京マチ子)に
一目惚れし、
戦争に行く直前、彼女を手籠めにしてしまう。


戦争から戻った邦彦は、
ゆきが妊娠した挙句、
相手の名前を決して言わないまま、
行方知れずになったことを知る。


ある日、邦彦が、友人の裁判の弁護に裁判所に行くと、
なんと、ゆきが裁判にかけられていた。
彼女は、殺人の濡れぎぬを着せられ、
死刑になるかもしれなかった。


邦彦は、知り合いの弁護士を頼み、
ゆきの無実を晴らす。
彼は、自分が過去にゆきにした事を恥じ、
ゆきと結婚しようと考えていた。


しかし、ゆきは、
邦彦を避け・・・。





ロシアの文豪、
トルストイの「復活」と、
基本のストーリーは同じだと思われる。


でも、基本が同じというだけで、
途中から、
物語は、違う方向に進み、
ラストも全然違う。


主人公のゆきの葛藤が、
胸に迫る。


自分を凌辱し、
妊娠させた男が、
「改心した。結婚してくれ」と言ったって、
「はいそうですか」と
受け入れられるわけがない。


まして、ゆきは、
その時、出来た子を、
出産直後、亡くしたという。
自分をそんな目に遭わせた男など、
死んでも許さないと思うのが、
普通だと思うんだけど。


ただ、時代が違うのか、
この男、
どこまでも、
自分が許されるという思いで
いるらしい。


ラストは、ちょっと気持ちいい。
ゆきは邦彦を振り切り、
別の男性の元へ。
それが自然よね。


評価 ★★★☆☆





この作品で、
京マチ子さんの出演映画、100本中87本を観た事となりました。


(★は観た作品)


★化粧 (1984)
★男はつらいよ 寅次郎純情詩集 (1976)
 妖婆 (1976)
★金環蝕 (1975)
★ある映画監督の生涯 溝口健二の記録 (1975)
★華麗なる一族 (1974)
★玄海遊侠伝 破れかぶれ (1970)
★千羽鶴 (1969)
★小さい逃亡者 (1966)
★沈丁花 (1966)
★他人の顔 (1966)
★甘い汗 (1964)
★現代インチキ物語 ど狸 (1964)
★女系家族 (1963)
★女の一生 (1962)
★仲よし音頭 日本一だよ (1962)
★黒蜥蜴 (1962)
★釈迦 (1961)
 小太刀を使う女 (1961)
★女の勲章 (1961)
★濡れ髪牡丹 (1961)
★婚期 (1961)
★お傳地獄 (1960)
★顔 (1960)
★足にさわった女 (1960)
★三人の顔役 (1960)
★ぼんち (1960)
★流転の王妃 (1960)
★女経 (1960)
★浮草 (1959)
★鍵 (1959)
★次郎長富士 (1959)
★夜の闘魚 (1959)
★女と海賊 (1959)
★細雪 (1959)
★あなたと私の合言葉 さようなら、今日は (1959)
★娘の冒険 (1958)
★夜の素顔 (1958)
★赤線の灯は消えず (1958)
★大阪の女 (1958)
★忠臣蔵 (1958)
★母 (1958)
★悲しみは女だけに (1958)
★有楽町で逢いましょう (1958)
★穴 (1957)
★夜の蝶 (1957)
★地獄花 (1957)
★女の肌 (1957)
★踊子 (1957)
★いとはん物語 (1957)
★スタジオはてんやわんや (1957)
★八月十五夜の茶屋 (1956)
★月形半平太 (1956)
★赤線地帯 (1956)
★虹いくたび (1956)
★新・平家物語 義仲をめぐる三人の女 (1956)
 新女性問答(1955)
★藤十郎の恋 (1955)
★楊貴妃 (1955)
★薔薇いくたびか (1955)
 春の渦巻 (1954)
★馬賊芸者 (1954)
★千姫 (1954)
★浅草の夜 (1954)
★春琴物語 (1954)
★愛染かつら (1954)
★或る女 (1954)
★地獄門 (1953)
★あに・いもうと (1953)
 黒豹 (1953)
★雨月物語 (1953)
★彼女の特ダネ (1952)
★大佛開眼 (1952)
★美女と盗賊 (1952)
★瀧の白糸 (1952)
★長崎の歌は忘れじ (1952)
★浅草紅団 (1952)
★踊る京マチ子 歌う乙羽信子 (1952)
 恋の阿蘭蛇坂(1951)
 情炎の波止場(1951)
★馬喰一代 (1951)
★源氏物語 (1951)
★牝犬 (1951)
★自由学校 (1951)
★偽れる盛装 (1951)
 美貌の海(1950)
★復活(1950)
★火の鳥(1950)
★羅生門 (1950)
★浅草の肌 (1950)
 遙かなり母の国 (1950)
★続蛇姫道中 (1950)
★蛇姫道中 (1949)
★最後に笑う男(1949)
★痴人の愛 (1949)
 三つの真珠 (1949)
★地下街の弾痕 (1949)
★花くらべ狸御殿 (1949)
 天狗倒し(1944)
 団十郎三代 (1944)

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コメント 26

いろは

こんにちは^^
京マチ子さんの映画を観たのは中学3年生の時でした。
「羅生門」は学校で映画を観る授業があり、先生に連れられて行きました。
意味がよく分からなくて...^^
大人になって又観る機会があり、中学生によくこのようなものをと思いました。先生が観たかったのかもしれませんね^^
京マチ子さんは、日本人離れをした顔立ちですね。
美しい方です。

by いろは (2024-02-23 13:53) 

JUNKO

この映画は見ていませんね。京マチ子きれいな俳優さんでしたね、
by JUNKO (2024-02-23 14:52) 

青山実花

いろはさん
コメントありがとうございます。

中学3年生なら、「羅生門」でなく、
もう少し相応しい映画があったような
気がしますね^^;
「先生が観たかった」
確かにそうかもしれません。
私の高校の修学旅行の行先も、
今思えば、教師が行きたかったんだろうな、
と思う場所です。

京マチ子さん、綺麗ですね。
大好きです^^
by 青山実花 (2024-02-23 19:33) 

青山実花

JUNKOさん
コメントありがとうございます。

こんな古くて地味な映画、
観ていなくても無問題だと思います^^;

京マチ子さんのような女優さんは、
もう出てこないかもしれませんね。

by 青山実花 (2024-02-23 19:34) 

moz

100本中87本って、すごーーいですね @@;
好きなものを極めていくってこういうことなんだろうなぁと b^^
振り返ると、結構、浅く広く担っているので、じぶんももう少し深堀゛必要かなぁと・・・ ^^;
復活、トルストイ好きです。ドストエフスキーやトルストイ、若い頃に読んで、今でも、好きな作家の5本指くらい? なんです。 ^^
by moz (2024-02-24 10:27) 

わたし

現在だったら絶対受け入れられないストーリーですね、かつて恋人同士ならまだしも、凌辱しといて自分が憎まれているとも思わなく「結婚してあげよう」的な考えの男"(-""-)"
トルストイの復活、読んだ気がするけれどもまったく印象がありません。
わたしの青春時代はウーマンリブの風が吹きはじめた頃でした。虐げらえた女性がやっとたちあがった時代です
by わたし (2024-02-24 11:10) 

青山実花

mozさん
コメントありがとうございます。

いえいえ、全然すごくないんです。
基本的にコレクター気質で、
脳の中に映画をコレクションしている感じで^^;
mozさんの方が、ずっと色々お詳しくて、
凄いなぁといつも思っています。

トルストイが人生のベスト5なんて、
尊敬します^^

by 青山実花 (2024-02-24 19:51) 

青山実花

わたしさん
コメントありがとうございます。

私もこんな話、絶対許せないです。
女は男より、
体が一回り小さく、
力も弱いので、
ずっと虐げられる側の立場でした。
最近やっと、声を上げられるようになりましたが、
それでも、どんな状況においても、「悪いのは女」という
考え方の人がいます。
付いて行った方が悪いって、
いやいや、どう考えたって、
暴力振るう方が悪いだろうよ。

by 青山実花 (2024-02-24 19:52) 

お散歩爺

昔のドラマらしくストーりが凝り過ぎのように思います。
富豪のドラ息子に女中のゆき、役者が揃いすぎです。
この様な映画が当時の女性の涙を誘ったんですね。
by お散歩爺 (2024-02-25 09:12) 

tommy88

「はいそうですか」と受け入れられるわけがない。
この発想のストーリー展開が、時代物の男にはないのだと思います。
それが理解できるのだから、私も時代ものの男です。
〈戦争に行く直前、彼女を手籠めにしてしまう。〉
描写すればひどい話ですが時代物の男には普通なんでしょうか。
悪意はなくそれが当たり前だと思うのでしょう。
そしてなぜそうなるのかを分析すれば、自分勝手な発想でしかありません。
相手を思いやるなどという姿勢は微塵もないのだと思います。
男ってやつは、と思う所以です。
男たちは一度、タツノオトシゴになって出産を経験すべきかもと思います。
妻は、生まれ変わるなら絶対、男に生まれ変わるのだと断言します。
女性であることで嫌な思いや不遇を経験してきたのだと思います。
そんな妻には同情しかできませんが、女性って大変なんだと思っています。
男で良かったと、ズルいけど思います。
でも妻が生まれ変わって男になるなら、私は女性になるしかありません。
うまく、男性になった妻を見つけられるか不安です。
おそらく彼女は私を見つけようとせず、男を謳歌するのかしら。
そんなことを考えて不安になる、空から雨の降る里。

by tommy88 (2024-02-25 10:18) 

よしあき・ギャラリー

100本中87本は流石だと思います。^^v
by よしあき・ギャラリー (2024-02-25 15:15) 

お散歩爺

京マチ子さんは大好きな女優さんでした。
その頃若尾文子さんにも出会って立ち話したり
サイン貰ったりしましたが、美女の思い出って
良いものです。
by お散歩爺 (2024-02-26 06:41) 

Rinko

「ゆきは邦彦を振り切り、
別の男性の元へ。」
はぁ~良かった。と胸をなでおろしました^^;
by Rinko (2024-02-26 08:15) 

starwars2015

あと13本でコンプリートですね。
映像が残っていて入手できるとすっきりしますね。
by starwars2015 (2024-02-26 09:05) 

青山実花

お散歩爺さん
コメントありがとうございます。

なにせ元がトルストイですからね^^;
原作はもっと複雑なのでしょうね。
女の哀しみは何千年も続いているように思います。

by 青山実花 (2024-02-26 23:11) 

青山実花

tommy88さん
コメントありがとうございます。

tommy88さんのように、
娘さんがおられる男性なら、
こんな事はあってはならないと、
実感できるのでしょうね。
世の中の男性がみんなそうならいいのにと
思います。

私は、生まれ変わったら、
男でも女でもいいのですが、
夜道を歩くとき、公衆トイレに入るとき、電車に乗った時など、
24時間、警戒しなければならない社会に
生まれたくありません。
自衛より、まずそういう心配のない社会になってほしいです。

by 青山実花 (2024-02-26 23:11) 

青山実花

よしあき・ギャラリーさん
コメントありがとうございます。

古い邦画が好きなので、
コツコツ観ているうちに、
知らぬ間に溜まっていました^^

by 青山実花 (2024-02-26 23:11) 

青山実花

お散歩爺さん
コメントありがとうございます。

京マチ子さんも、
若尾文子さんも、
大好きな女優さんです。
お話しされた事があるなんて、
羨まし過ぎです^^

by 青山実花 (2024-02-26 23:12) 

青山実花

Rinkoさん
コメントありがとうございます。

ほんと、この流れで邦彦と結婚なんてことになったら、
納得いかないし、
悔しいですよね。

by 青山実花 (2024-02-26 23:12) 

青山実花

starwars2015さん
コメントありがとうございます。

あと2本は、なんとかなりそうなのですが、
その後は難しいです^^;
死ぬまでに全部観られるといいのですが。

by 青山実花 (2024-02-26 23:12) 

yokomi

京マチ子さんの映画100本中87本を観られたとは凄いっ(^_^)v 男は、特にお金が有る男は身勝手過ぎるかと(>_<) 当然の結末に十分納得です。私も娘の父親(T_T) ボクって言っていますが(^_^;)
by yokomi (2024-03-01 22:04) 

suzu*

京マチ子さん、凄すぎます。
87本、映画館で観られたの?
懐かしい〝銀幕の…〟俳優さんがお好きなのかな?
渋いなぁ(笑
by suzu* (2024-03-02 12:15) 

青山実花

yokomiさん
コメントありがとうございます。

死ぬまでに映画1万本は観たいと
思っているので、
87本といっても、
それほど凄いという感覚はないのです^^;
by 青山実花 (2024-03-02 19:43) 

青山実花

suzu*さん
コメントありがとうございます。

映画と名の付くものなら、
何でも好きです^^
映画館で観たり、
自宅で観たり、色々で^^

by 青山実花 (2024-03-02 19:44) 

裏・市長

「復活」で思い出しました。

私がコンビニ各社ある中から、
ローソンを好んで利用しているのは、
青山実花さんももうご存知ですね?

そのローソンが大損覚悟で、先日まで、
厳選商品47%増量セールというのを
やっていたのですよ。

人気のサンドイッチが1.5倍になったり、
麺が増量されたり、お値段はそのままで
実に太っ腹な企画でした。

しかし、ひとつだけ解せない商品がありました。

それはカツカレーです。

47%増量で1.5倍のでっかいカレーが食べられる!
と喜んだのもつかのまのしあわせ。

なぜですか!どうしてですか!?

今だけ「カツが2枚」・・・。

ごはんもルーも以前と変わらず、
カツだけが増量って、そんなのアリーナ?!
許されるんですか!?私は許しません!

しかし、私が許す許さないに関わらず、
そのセールは終わり、今は天下一品コラボに
移り変わっています。

ラーメンの天下一品です。
あの、あっさり、こってり、もっこりの
スープが売りの濃いラーメンチェーンです。

しかし、店頭でまた私はひっくり返りました。

「天下一品ラーメンのこってりカレー」

?!?!!え?!!!

それはラーメンなの?!カレーなの?!

お高いので買う勇気がなく、まだ確かめられて
おりませんが、もう今までの世間の常識は
通じない世界になってきているのですね。

青山実花が運営するブログに見せかけた
にせブログが登場してもおかしくない世の中です。

もうなにひとつ信じられません!
by 裏・市長 (2024-03-07 05:10) 

青山実花

裏・市長さん
コメントありがとうございます。

大変に失礼なのですが、
わたくしは、
裏・市長さんがローソンを好んで利用されているとは、
全く知りません。

なぜわたくしが、
そのような事を知っていると
思い込まれておられるのでしょう。

もしかしたら、セブンイレブンかもしれない、
ファミマかもしれない、
ミニストップかもしれない、
デイリーヤマザキかもしれない、

そんな数あるコンビニの中で、
裏・市長さんお好みのコンビニがどれかなんて、
わたくしが知る由はありません。


ご飯もルーも、
今までと同じ量で、
カツだけが増えたなら、
カツに、何かかけて、
食べたらよいではありませんか。

ちなみにわたくしは、
かつなどの揚げ物には、
絶対醤油派なので、
喜んで醤油をかけると思います。

裏・市長さんが許さなくたって、
わたくしが許します。


天下一品ラーメンのこってりカレーは、
ラーメンです。

なぜなら、ご飯は入っていないからです。

もう販売期間は終わってしまいましたね。
食べたかったら、
オークションで探してみてはいかがでしょう。

どんなものでも出品されているヤフオクなら、
必ず見つかると思います。


それから、1つお願いがございます。
映画「復活」の記事に、
ローソンだの、カレーだの、ラーメンだの、
記事に関係ないコメントは
されないよう、お願い申し上げます。
by 青山実花 (2024-03-21 20:27) 

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