「秘密への招待状」 [映画]
〔2020年/アメリカ〕
インドで孤児院を運営するイザベル（ミシェル・ウィリアムズ）は、
多額の寄付を検討しているという
女性実業家・テレサ（ジュリアン・ムーア）から
「直接会ってから話を詰めたい」と言われ、
久し振りに、ニューヨークに赴く。
インドでの仕事が多忙なイザベルは、
早く帰りたかったが、
テレサから、
「短時間に色々決めるのは難しい。
明日の娘の結婚式に出席してくれないか」と
半ば強引に決められる。
仕方なく、式場に行ったイザベルは、
テレサの夫を見て、驚愕する。
それは、かつて愛し合い、
子供までなした男・オスカーではないか。
イザベルとオスカーは、
20年前、
生まれた娘を育てる自信がなく、
養子に出していたのだ・・・。
この映画の予告を観たとき、
ものすごくサスペンスな作りな感じがして、
これは、
ジュリアン・ムーアが大変な悪女で、
ミシェル・ウィリアムズをアメリカに呼び寄せて、
何かとんでもない悪事を企んでいるに違いない、
と思い、ワクワクしながら映画に臨んだ。
そういう意味ではちょっと肩透かし。
ミシェルをアメリカに、
わざわざ呼んだ理由は、それ？
もちろん、その理由も、
本来なら重大な事なんだけど、
予告のイメージと違っていたことに、
うーん、と。
そもそも、
自分の子供を育てる自信もなかったイザベルが、
インドで、
孤児院を運営してるって、
そのパワーはいつ得たのか。
だって、並大抵の精神力じゃないと、
そんな事、できないんじゃないかしら。
それから、資金はどうしたんだろう。
この映画は、
デンマークの「アフター・ウェディング」という作品を
リメイクしたものだそうで、
メインの3人の性別が
逆なのだそうだ。
うん、その方がまだ理解できる。
恋人の妊娠を知らないまま別れた男が、
娘と会う、というのと、
娘を産んだけど、育てられないからという理由で、
捨てた女が、
娘と再会する、
というのでは、
全然ニュアンスが違う気がする。
母は死んだと聞かされていた娘は、
それはショックだろう。
でも、その後、
娘とイザベルが、
仲良さそうになっていたのが救い。
もしかしたら、
娘が怒って、
実母とは一生会いたくないと
言い出す可能性だって、
ゼロではなかったわけで。
評価 ★★★☆☆
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自分の娘ひとりを育てられない人間が、
孤児院を運営している…という設定がおかしい。
罪滅ぼしのためだろうか。
産んでも育てられない人のために、
「赤ちゃんポスト」というのがある。
これも賛否両論あるのだが、これも果たして
賞賛されるべきことなのだろうか。
そもそも「ポスト」という名称が
ボクは好きではない。赤ちゃんとはいえ、
人間をポストに投函…。
昔、日本で流行ったコインロッカーベイビーと
同じではないか。どうしても捨て場…という
イメージが離れない。
だったら産んで処分されてしまう赤ちゃんは、
どうすればいいんだ、という議論になってしまうのだが、
答えは見つからない。
でも、これを良しとしない人も多いのだろうな。
もう、この赤ちゃんポストが誕生してから
かなりの時間が経つが、全国に普及してはいない。
その代わりに病院の玄関に置き去りにしたり、
その辺に埋めたりしちゃうんだけどな。
望まれるところに子どもは来ず、
望まれない無軌道なヤツらほど、繁殖能力は高い。
本当に皮肉なものだ。
大和高田市には「裏・市長カプセル」というのが、
新しく出来る市役所の新庁舎に設置されてある。
これは大和高田市を全国区に広める貢献をした、
裏・市長さんが食うに困った時、自分で入ると
善良な人々が余りものを与えてくれると言う、
画期的なシステムだ。
ボクもこれで安心して底辺の生活をエンジョイできるぞ！。
by 裏・市長 (2021-03-05 02:59)
裏・市長さん
コメントありがとうございます。
やはりこの映画の設定には、
無理がありますわね。
自分で産んだ、自分の子を、
「育てる自信がない」
なんて、くだらない理由で、
手離すなんて、普通は考えられない。
例えそうだとしても、
女は、その子を、
一日だって、忘れる事はないんじゃないかしら。
その点、
男性はいいですわね。
子供を作るだけ作って、
その事に全く気付かないまま、
女を捨てたって、
子供が生まれた事さえ知らないなら、
ノー天気に生きていけるんですもの。
どうでしょう、
裏・市長さん、
あなたが女性に産ませた子が、
ある日、突然、
玄関先に置かれていたら。
まるで、赤ちゃんポストみたいに！
いくら、
「俺じゃねーよ」と言い張っても、
DNA鑑定の結果、
間違いなく、あなたの子供だと分かったら。
どうか、可愛がって、
育ててあげてくださいませね。
by 青山実花 (2022-09-29 19:22)