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「蛇にピアス」 [映画]

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〔2008年/日本〕


19歳の少女・ルイ(吉高由里子)は、
渋谷を根城にしているギャル。
ある日、彼女は、
クラブで知り合ったアマ(高良健吾)と
同棲するようになる。


アマは、顔中にピアスを開け、
龍の入れ墨を背負っているが、
極めつけは、「スプリットタン」。
「スプリットタン」とは、
先が二つに分かれた、
蛇のような舌の事だ。


ルイは、自分もアマのようなスプリットタンにしたいと
思うようになり、
アマの友達で、
地下で彫り師をしているシバ(ARATA)の所に連れて行かれる。


スプリットタンと同時に、
背中に入れ墨を入れようと決めたルイは、
シバの所に通うようになる。
シバはその報酬にルイの体を求め、
2人はアマに内緒で、
激しい性交に溺れてゆく。


そんなある日、
アマが行方不明になる。
彼はどこへ行ったのか。
なぜ消えてしまったのか・・・。





あれー、評価低いのねぇ。
どのサイトを見ても、
2点台のところが多い。


私は好きだけどな、この世界観。
渋谷で遊んでいる、
何のポリシーもない女の子が、
何となく同棲を始めた男に影響されて、
舌を二股にし、
背中に入れ墨を入れてしまうという、
めちゃくちゃな感じが。


だからといって、
その行為は、
男との愛を誓うためとか、
そういったものではなく、
彼女は簡単に別の男にも体を許す。
そんな無節操さが、
むしろ心地いい。


その主人公を演じる吉高由里子、
頑張ってるねぇ。
何度もヌードになり、
激しい性交の場面をこなす。
特に、ARATA演じるシバは、
吉高を後ろ手で縛って、
彼女が痛がって泣く事で、
性的興奮を得るようなサディスト。


そんな場面を堂々とこなす吉高の潔さを私は買いたい。
激しいベッドシーンだというのに、
頑なにヌードにならない女優より、
よほど自然で、むしろ安心して観られる。


それから、
吉高が舌にピアスを入れる場面の
痛そうな事ったら、
直視していられなかった(笑)。
実際、めちゃくちゃ痛いらしい。
何か面白そうな事をしてみたいという気持ちは
分からなくはないけれど、
痛いのだけは嫌だ。
私には無理だ(笑)。


原作は金原ひとみの同名小説。
彼女がこの小説で芥川賞を取った時の事は
今でも鮮明に覚えている。


2004年のある朝、
2人の可愛らしいお嬢さんの写真が、
ツーショットで新聞に載っていた。
金原ひとみと綿矢りさ。
この2人が今回の芥川賞の受賞者だと、
新聞の見出しにあった。


すぐに読んだ。
年齢は共に20歳の2人だったけれど、
見た目も、
生き方も、
作風もまるで違っており、
私は、小説だけでいえば、
圧倒的に金原ひとみの方が面白いと思った。


その後、彼女の出す本は
5冊ほど必ず読んだけれど、
どれも私が体験した事のない内容ばかりで、
いい意味でも、悪い意味でも、
大変に刺激的だったことを思い出す。


あれからもう15年か。
時間が経つのは早いものだ。


評価 ★★★☆☆

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コメント 8

lequiche

ああいう雰囲気の渋谷って、あったなぁと思います。
村上龍にも同様な渋谷の描写があるけれど
金原ひとみのほうが、よりリアリティを感じます。
渋谷の雑踏を歩いてくるオニイチャン2人 (笑) がいいですよね。

評価が低いのは平均的日本人のメンタリティからいうと
受け付けにくいからでしょう。
『アタラクシア』は買ったけどまだ読んでないんですが、
金原には常に期待感があります。
by lequiche (2019-08-11 02:09) 

向日葵

金原ひとみさん。。メモメモ。。
by 向日葵 (2019-08-13 00:40) 

beny

吉高由里子様最高。虐げられたい。このジジイころがしめ。
可愛いなぁ!!!!
by beny (2019-08-13 22:24) 

裏・市長

一時期、話題になったなぁ。
金原ひとみさんと綿矢りささんのW受賞。

あれでイッキに芥川賞受賞者の対象年齢が
下がった気がする。
それまでは「文豪」と呼ばれるような年代、
遠藤周作のようなタラコ唇の人しか
受賞できないイメージがあった。

この2人の受賞から、「オレでも獲れんじゃね?」。
そう勘違いする人々も増えた。

なのに、あぁそれなのに、村上春樹先生な!。
なんであの人に賞をあげないの?!。
毎年、ファンがカフェに集まって、
受賞の報告を待っているんだよ?。

今年もダメだった…。で、解散…。
これの繰り返し。

ハルキニストとかいう人種は
この状況を楽しんでるやろ?。
みんなドSか!!。

気の毒なのは酒の肴にされる村上春樹な!。
頼んでもないのに、カフェに集まられて、
NHKまで勝手に中継して、「またダメか…」。

よっぽどメンタルが強くなければ、
「ほっといてくれよ!」となるで。

ハルキニスト全員、ストーカー規制法でしょっぴけ!。
by 裏・市長 (2019-08-16 21:40) 

青山実花

lequicheさん
コメントありがとうございます。

金原さんの描く、渋谷の世界観、
渋谷を知らない人でも、
きっと理解できるような気がしますね。
私だって、金原さんのようには、
渋谷を知っているわけではありませんが、
あ、面白いな、と思うので^^

lequicheさん、さすがですね。
「アタラクシア」を用意されているなんて。
私は最近の金原さんとはちょっと遠ざかっているので、
読んでみようかな^^

by 青山実花 (2019-08-20 11:44) 

青山実花

向日葵さん
コメントありがとうございます。

機会がありましたら、
どうぞ読んでみてくださいね。


by 青山実花 (2019-08-20 11:44) 

青山実花

benyさん
コメントありがとうございます。

吉高さんのファンでしたか^^
女の私から見ても、
彼女は可愛いと思います^^

by 青山実花 (2019-08-20 11:44) 

青山実花

裏・市長さん
コメントありがとうございます。

裏・市長さん、
この度は芥山賞の受賞、
まことにおめでとうございます。

金原さんと綿矢さんが、
揃って20歳で芥川賞を受賞したのを見て、

「オレでも獲れんじゃね?」。

と、小説を書き始めた裏・市長さんのお姿は、
今も私の脳裏にハッキリと焼き付いております。

あれから62年。
書いた小説は数知れず、
毎年、発表の日になると、
わたくしと2人で、
うらぶれたスナックの片隅で、
朗報を待ったものですわね。

NHKにも民放にも、「取材に来いや!」と言っても、
人っ子一人来てくれなかったのが、
とても淋しかった事を今でも覚えております。


けれど、今日からは違います。
芥山賞を受賞したのですから、
人気作家の仲間入りです。
少し残念な事は、裏・市長さんがもう
96歳になってしまった事ですね。
これから文壇バーでホステスを口説こうとしても・・・
あれ?裏・市長さん、寝ちゃったんですか?
どうしたの?
ねえ、起きてよ!起きてー!

by 青山実花 (2019-08-20 11:47) 

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