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「松ヶ根乱射事件」 [映画]

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〔2006年/日本〕


とある北の町・松ヶ根。
主人公は警察官の新井浩文。


彼の実家は酪農業だが、
父・三浦友和は、近所の床屋の女・烏丸せつこと出来上がってしまい、
彼女の家で暮らしている。


家には認知症の祖父がおり、
トイレに行くにも介助が必要で、
全て母が面倒みている。


新井には双子の弟・山中崇がいるが、
家業を手伝うとは名ばかりで、
ブラブラしている毎日。


ある日、山中は車を運転中、雪道で女を撥ねてしまう。
彼はそのまま逃げ帰るが、
数日後、女と、女の情夫・ 木村祐一に、
轢き逃げ犯だと気付かれ、脅される。
さらに、犯罪の片棒を担がされる事になる。


烏丸の娘で、少し頭のゆっくりな安藤玉恵が、
妊娠している事が分かる。
三浦が安藤に手を出していたので、
彼が父親かと思われたが、
実は烏丸は、床屋の二階で安藤に売春させており、
新井も客の1人だった。


そんなこんなの日常で、
新井のストレスはマックスにまで膨らんで・・・。





どこの家庭も、
人には言えない様々な問題や歪みを抱えているものだというのは
分かってはいるけれども、
この映画の、新井浩文の家庭は、
問題のてんこ盛り(笑)。


そして大変にリアル。
家の中に飾られている、変な置き物とか、
キッチンにゴタゴタと置かれた、雑多な品々は、
生活感いっぱいで、
よく映画にあるような、こじゃれたお部屋とは対照的。


私を含めて多くの人は、
きっと日々の生活で、
色んなことを深く考えないようにして
生きているんだろうなぁと思うよ。
考え出して我に返ったら、本当に嫌になってしまうもの。


新井だけは真っ当な人間かと思っていたけれど、
安藤玉恵を買っていたと知った時は驚いた。
あんた警察官でしょ、と言いたくなる(笑)。


それと、話の軸となる、
山中崇の轢き逃げ事件。
彼を脅す木村祐一は、どこか間抜けで、
怖いんだけど、怖くない。
木村に限らず、
登場人物たちがどこか滑稽で、
辛い場面でも、どこか可笑しい。


一つだけ教訓。
当たり前の事だけど、
万が一、車で人を傷つけてしまったら、
絶対に逃げてはいけない。
山中が、すぐに警察に届けなかったから、
とんでもない方向に運命が変わっていったわけで。


評価 ★★★☆☆

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