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「喜劇 花嫁戦争」 [映画]

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〔1971年/日本〕


今、まさに結婚式がとり行われている真っ最中の式場。


花嫁・長谷秋子(和田アキ子)が、突然逃げ出す。
政略結婚には我慢ならないというのが、その理由だ。
花婿・秋元(萩本欽一)は、なぜか彼女の逃亡の
手伝いをさせられるハメになり、
親族一同から大顰蹙を買う。


当の秋子は、上手く逃走、
銀座にやって来るが、スリに財布を盗まれてしまう。
困り果てた彼女だったが、
ひょんな事から、
鎌倉のある邸宅で、子守り兼家政婦の仕事を得る。


勤め先の里見家は、
主人はヨーロッパ旅行中、
妻は美容院経営で家には殆ど帰って来ず、
3人の子供たち、
長男・信太郎(古今亭志ん朝)、
次男・明(原田大二郎)
長女・ ユミ(中川加奈)は腹違い、
さらに明は未婚の父で、
子供・正夫(梅地徳彦)を育てるなど、
大変に複雑な家庭だった。


正夫は、そんな淋しい環境から、
いつも大人にちょっかいを出す、いたずらっ子だったが、
本音でぶつかる秋子と接するうちに、
次第に彼女に懐いてゆく。


ある日、主人がヨーロッパから帰ってきた機会に、
今後の家の在り方について、家族会議が開かれるが、
正夫の処遇について微妙な空気が流れ、
正夫を不憫に思った秋子は、
彼を連れて家出してしまう・・・。





和田アキ子主演のコメディ。


最近は、アイドル映画といえども、
一定の水準を保った作品でなければ
許されない雰囲気があるけれども、
昔は、このような映画が普通に作られていたんだなぁと、再確認。
(和田アキ子をアイドルと定義すればの話だが(笑))。


ただ、和田アキ子という素材の長所は、
存分に引き出されている内容で、
そういう意味では上手く出来ていると思う。


彼女が持つ、ある種の純情さ、真面目さ、健気さが、
いじらしい。
ガサツで大味ではあるけれど、
それも悪くない。
むしろ、可愛いとさえ思えてしまう。


途中、和田は、
船上パーティに連れて行かれるのだが、
そこで、苛めとも取れるような扱いを受ける。
不器用で、人に騙されやすいその性格。
本来は笑える場面なのだろうが、
私はなんだか悲しかった。


その場面の首謀者というのが、
イラストレーターの水森亜土さん。
こういった古い映画を観る楽しみの一つに、
意外な出演者に驚ける、というのがあるけれど、
彼女もその一人。


なんだかイヤな性格の役だったけど、
とても若くて、可愛らしかった。


評価 ★★★☆☆

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