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「浮気のすすめ 女の裏窓」 [映画]

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〔1960年/日本〕


ラピュタ阿佐ヶ谷で観た。

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ある会社で守衛をしている伴淳三郎は、
社長から無理矢理迫られている女子事務員・岩下志麻を
助けた事から、
会社をクビになってしまう。


新しい就職先を探していた所、
偶然知り合った女実業家・高峰三枝子から、
自分の所で働かないかという声が掛かる。


その仕事というのが、
パートナーを探している男女を引き合わせ、
日ごろの性的不満を解消させるという内容で、
それは売春斡旋に近かったが、
真面目な伴は、そんな仕事でも懸命にこなす。


ある日、墓地で居合わせた未亡人・嵯峨美智子が突然倒れ、
彼女を家まで送っていくと、
嵯峨は喪服を脱ぎ出し、伴に迫った。
実は、隣の部屋ではビデオカメラが回され、
男女の行為を撮影するという罠だったのだ。
しかし伴は、何もせずに慌てて部屋を出る。


ところが、伴の息子が偶然、
そのフィルムを見てしまい、
大変なショックを受けて、荒れる。
さらに、売春斡旋の容疑で刑事が訪ねて来て・・・。





いいなぁ。
伴淳三郎さん、大好き。
どんな映画に出ていても、
普通に振る舞っていても、
どこか色気があって、可愛くて、そしてコミカルで。


この映画の伴さんも、とってもいい。
コメディなんだけど、
男やもめの悲哀な空気が出ていて、素晴らしい。
伴さんはどこまでも真面目な役で、
どんなに女に迫られても、
一度も手を出す事はなかった。
劇場は、笑いが絶えず、
私も、今も、思い出すだけで笑えてしまう。


ある、金持ちの奥さんに、
若く逞しい、船員を紹介する伴さん。
所が、奥さんの寝室で、
なんと、その船員が突然死。
そこへ、出張中だった夫が突然帰るとの連絡が入り、
伴さんは、慌てて駆け付けて、
なんとか、急場を凌ぐ。
そんなコントみたいな場面も、
伴さんは大真面目。


日本で初めて、女性市長になったというおばさん。
地元ではスキャンダルはご法度だけど、
東京に出てきた時くらい羽を伸ばしたいと、
男の紹介を受ける。
しかし、彼女のあまりの女傑ぶりに、
男が逃げ出してしまい、
代わりにと迫られる伴さん。
そんな場面ばっかり(笑)。


嵯峨美智子に迫られる場面も、
エピソードの一つかと思っていたら、
息子がそれを見てしまうという、
ちゃんとした伏線になっていて面白い。


伴さんに助けられて以来、
彼を慕う岩下志麻との関係も、
父と娘のようで、とってもいい。
タイトルを知った時は、「なんだこりゃ」と思ったけれど、
本当に観てよかった。


評価 ★★★★☆

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