「個人教授」

〔1968年/フランス〕 　


パリ在住のルノー・ヴェルレーは、一流高校に通う18歳。
ある日、彼は、有名カーレーサー、ロベール・オッセンの恋人ナタリー・ドロンと知り合い、
彼女に恋をする。


テレビを持たない彼女の為に、
友人から無理矢理テレビを借り、
彼女の部屋に持っていって、オッセンのレースを見たり、
英語の翻訳を彼女に頼んだりと、
何かと理由をつけては、彼女に関わろうとするヴェルレー。


冬のバカンスに、家族と出掛ける予定のスキー場に、
彼女も行くと知り、
現地で一緒にスキーを楽しむ二人。
いいムードになり、ベッドに入るが、
そこへオッセンからの電話が入り、
嫉妬にかられたヴェルレーは、怒って部屋を出る。
しかしオッセンとうまくいっていないドロンは、
翌日、ヴェルレーと愛し合う。


二人はパリに戻ってからも、仲の良い恋人同士として、
時を過ごすが、
いつものようにヴェルレーがドロンのアパートに行くと、
オッセンが訪ねてきており、
鉢合わせし、そのまま逃げ帰ってしまう。


数日後、オッセンが学校でヴェルレーを待っており、
話し合う二人。
オッセンは、ドロンから、本気でヴェルレーを好きだと打ち明けられた為、
身を引くという。
最終的にヴェルレーが下した結論とは・・・。





これは邦題が悪すぎるかなぁ。
これではまるで、少年が年上の女性から、
恋の手ほどきを受ける初体験物だと思われてしまっても仕方がない。


実際は、邦題とは全く違う、純粋な恋の物語なのに。
ルノー・ヴェルレーが、大人っぽく、落ち着いているから、
性欲がありあまってギラギラしているとか、そんな感じもないし、
年上（それでも25歳）のナタリー・ドロンと一緒にいても、
何ら違和感がない。
ナタリー・ドロンの方も、ヴェルレーの年齢の事は、
特に気にしていないように感じられる。


二人は自然に恋に落ちた素敵なカップルで、
現にドロンは、ヴェルレーがいない所でも、
ヴェルレーが好きだとハッキリ言っているのだから、
その気持ちも本物だろう。


ラストはとても切ないけれど、
ヴェルレーにしても、オットーにしても、
恋愛にとてもスマートで、
古いフランス映画もいいな、と思わされる。


評価　★★★☆☆

コメント 4

いつ頃か忘れましたがレンタルVHSビデオで見ました。（19歳頃？）
ナタリードロンに大人女性の魅力感じたし、オリヴィエを自分に置き換えて
羨望の思いを抱いたのを覚えています。　^^;
ラストの雨に濡れないで、の仕草したフレデリクのその後の思いや、心境を察すると、胸が押されました。僕は姉さん二人の末っ子なのが影響してるのか、どうしても女性寄りの感情移入しがちです。切ないなぁ～・・
by 坊や (2011-06-03 14:32) 

坊やさん

19歳といえば、 まさしくルノー・ヴェルレーと同じくらいの年齢ですので、 私よりもずっと感動が深かった事でしょう。
なんだか羨ましいです。

お姉さまがお二人の末っ子なら、
ご両親からも、お姉さまたちからも、
ずいぶん愛されたのではないでしょうか。
女性寄りで物事を考えられるのは、
とても素敵な事だと思います。
周りの女性からの評価も高いと思うのですが(笑)。
by 青山実花 (2011-06-03 23:14) 

こんにちは。
一時ルノー・ヴェルレーが大好きだったので、懐かしいです。
この映画の筋書きはすっかり忘れてしまったんですが、ナタリー・ドロンが
とても大人っぽかったのを覚えています。
ハリウッド映画にはない独特の雰囲気がいいですね。また見直してみたいです。
by coco030705 (2011-06-04 16:40) 

coco030705さん

うわー♪
ルノー・ヴェルレーのファンでしたか~。
大好きな俳優さんが恋の映画に出ていると、
感動は何倍にも膨らみますよね。
相手の女優さんを自分に置き換えちゃったりして（笑）。

ナタリー・ドロンは25歳とはいえ、19歳の男の子から見たら、
やっぱり大人なんでしょうね。
アラン・ドロンと結婚したくらいですから、
その美しさも理解できます。
フランス映画は雰囲気がいいですね。
ぜひぜひ、もう一度観てみてくださいね。
by 青山実花 (2011-06-04 18:28)