「カウボーイ」 [映画]
〔1958年/アメリカ〕
シカゴのホテルでフロントマンをしているジャック・レモンは、
ホテルの仕事より、
カウボーイに憧れ、
いつかは自分も、と夢見る青年。
ある日、多数の手下を引き連れてホテルにやってきた、
カウボーイ集団のボス、グレン・フォードに、
自分も仲間に加えてくれと頼み、
フォードも、ギャンブルに負けてレモンに金を借りた負い目もあり、
レモンをカウボーイとして鍛える事になる。
フォード率いるカウボーイ集団は、
基本的に他人の事には構わず、
仲間が死んでも、動揺さえしない。
そんな彼らの様子にショックを受けたレモンは、
夢に描いていたカウボーイの現実を知るのだった。
レモンの恋愛と失恋、
インディアンの襲撃など、
小さなエピソードはあるが、
それは物語全体からしたら、とても小さな扱いで、
最初から最後まで、レモンがカウボーイとして
成長してゆく過程が描かれている。
仲間の死や危機に、最初は反応していたレモンが、
遂には感情を動かさなくなり、
その態度を見たフォードが、
逆に、今までの自分たちがいかに冷たかったかと思い知り、
変わってゆこうとするその姿勢が、
とても良かった。
レモンも、ラストには一丁前のカウボーイとなり、
この間まで働いていたホテルに、
大きな顔をして泊まりに行き、
支配人の目を白黒させるに至っては、
夢が叶って良かったと、
なんだか私まで嬉しくなった。
評価 ★★★☆☆
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