「手紙は憶えている」 [映画]

〔2015年/カナダ〕
老人施設で暮らす、
90歳のゼヴ(クリストファー・プラマー)は、
認知症が進み、
最近では、自分の妻が死んだ事さえ
忘れてしまうようになっている。
ゼブは、同じ施設で暮らす友人・マックスから、
認知症になる前に決意していた事を、
実行に移す時だと言われる。
ユダヤ人のゼブは、
戦争中、アウシュビッツで家族を殺された。
手を下した親衛隊員の名前はオットー・ヴァリッシュ。
全米に、ヴァリッシュらしき男は、
4人にまで絞り込まれており、
一人一人訪ね歩いて、
あの時のヴァリッシュを見つけたら、
復讐するのだ。
施設を抜け出したゼブは、
4人の候補を一人一人訪ね歩くが・・・。
先日観た、
超反日映画、「復讐の記憶」。
↓
https://aomikamica.blog.ss-blog.jp/2023-09-12
あの時の記事に、
元ネタとなった、
「手紙は憶えている」を、
既に観始めている、
と書いた。
で、観終わった感想は、といえば、
「復讐の記憶」に対する怒りが強まった。
だって、全然違うじゃん、オチが。
詳しく書けないのが、
本当に悔しいくらい。
「復讐の記憶」は、
この「手紙は憶えている」を利用して、
反日映画を作っているだけだ。
リメイクだというなら、
オチも同じにしろと言いたい。
もしくは、
オリジナルの作品として、
堂々と発表した方がいい。
本作は、
本当にいい映画なのに、
先に「復讐の記憶」を観てしまったせいで、
セットで感想を書いている事も、
腹立たしい。
この映画、とてもいいです。
認知症になった老人が、
まだ残っている記憶と、
友人の指示を頼りに、
復讐相手を探し歩くのだけれど、
旅の途中で、
実に様々な事が起こる。
特に、ある警官とのやり取りは壮絶で、
戦争に行ったわけでもない、
息子世代も、
戦争の影響を過分に受けているというのが分かる、
怖ろしい映画でもある。
そして、
おそらく観る人が誰も、
想像もしていなかったラストにショック。
クリストファー・プラマーの演技も
素晴らしい。
評価 ★★★★☆