「イノセンツ」

〔2021年・ノルウェー〕


ノルウェーのある団地に引っ越してきた、
9歳の少女・イーダと、
姉のアナ。
アナは自閉症で、
人と意思の疎通をはかることができない。


近所に住む少年・ベンと仲良くなったイーダ。
ベンはイーダに、
テレキネシスの能力があるところを見せる。


もう一人、近所に住む少女・アイシャは、
テレパシーの能力があり、
特にアナと心を通わせる。
治癒する事はないと言われていた
アナが言葉を話し出し、
両親は、狂喜乱舞する。


ところが、4人、
特にベンが、その能力を使って、
暴走し始める。
それによって、彼らは対立し、
怖ろしい事が起こり始める・・・。





超能力があったらいいな、と、
一度でも思った事がある人は沢山いるだろうし、
私だって、勿論ある。


しかし、やはりそのような能力は、
あってはならないし、
もし、あったとしても、
余程の人格者が、
決して使わないと封印でもしない限り、
大変な事態を引き起こす、と、
痛感せずにいられない。


この映画の4人の少年少女は、
まだ、物事の分別もついておらず、
命の大切さも分からず、
自分に嫌な思いをさせる人間は、
全員嫌い、
嫌いなら消せばいい、
そんな感じ。
特にベンは。


実際、彼の能力は凄い。
最初は、テレキネシスだけだったのが、
次第に他人の心まで
操れるようになる。
その場面の恐ろしさったら。


ラストを胸糞だと言われる方も多いし、
実際、そうなのだろうけど、
私は、あれでいいのだと思った。
あれしかないのでは、と。


私がとやかく言うよりも、
多くのかたに観てほしい傑作です。


評価　★★★★☆