「関東おんなド根性」

〔1969年/日本〕


ヤクザの江島組二代目・江島美樹（安田道代）が、
シャバに帰ってきた。
江島組が仕切る川崎の街には、
ツートップともいえる佐川組があり、
出所祝いの席で、
美樹は、佐川組長（小池朝雄）から、
「関東明和会」の会長選挙で、
自分に投票してほしいと持ち掛けられる。


しかし、
佐川の資質に疑問を感じていた美樹は、
もう一人の候補者・大沢に一票を投じた。
そのせいで会長選に敗れた佐川は、
嫌がらせを重ね、
美樹を関東から追い払う事に成功。


旅に出た美樹だが、
佐川の差し金で、
行く先々の親分たちは、
美樹を助けようとはしない。


そんな中、
ある旅館で、
舎弟・憲次の恋人・秋子に会った美樹は・・・。





シリーズ3作目。


とはいえ、
1作目の、
「関東おんな極道」も、
2作目の、
「関東おんな悪名」は観ていない。


シリーズものは、
出来る限り、公開順に観たいと思っているけれど、
かといって、
名画座にかかったら、
順番が狂っていても、
絶対に足を運ばねばならない。


古映画も、古家と同じで、
すぐ行く、すぐ観るが、基本。
これがたった一度の機会かもしれない。
これを逃したら、
一生お目にかかれないかもしれない。
人生は、そう長くはない。


映画は、いきなり、
安田道代さんが、
ムショから出てくるところから始まる。


1も2も観ていないので、
流れが分からないけど、
会話の内容から察するに、
前作で、安田さんは、
7～8人のヤクザを殺し、
捕まったらしい。


そんなに人を殺したら、
死刑になりそうだけど、
そこは映画。
まるで軽犯罪みたいに、
年も取らず、美しいうちに出所してくる。


安田さんが、綺麗で、カッコいいのは当然として、
小池朝雄さん演じる、
佐川組の組長が面白すぎる。


佐川は、大変に名誉欲の強い男で、
何としても、
関東明和会の会長になりたくて、
裏で票の操作をする。


しかし、なにせ、
人望がなく、
何をやっても上手くいかない。


2度目の会長選のシーンは、
めちゃめちゃ見もの。
人望のある対抗馬を貶めようとして、
御託を並べるけれど、
でも、気付いたら、
去年は、自分に投票してくれた者まで、
相手に付いていたという。
私だったら恥ずかしくて、
あの場にいられないであろうシーン。


評価　★★★☆☆