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「ひばりの子守唄」 [映画]

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〔1951年/日本〕


夏休みのサマースクールに参加した、
少女・ひばり(美空ひばり)は、
そこで、自分そっくりの少女・すみれ(美空ひばり・二役)と出会い驚く。


ひばりは、すみれが死んだと聞かされていた母の写真を持っている事、
誕生日が同じ事などから、
2人は双子であり、
両親の離婚で、
それぞれが、父と母に別々に育てられているのだと察する。


ひばりとすみれは、ある作戦を思い付く。
それは、ひばりがすみれの家へ、
すみれがひばりの家へ帰り、
互いに、記憶の無い父母に会うという計画だった。


2人が入れ替わって家に帰ると、
まるで性格が変わってしまった事に、
父母は戸惑う。
そんな中、父に再婚話が持ち上がり・・・。





おそらく、当時、絶大な人気を誇っていたであろう
美空ひばりさんが二役を演じるという、
可愛い映画。


ポスターに、
「美空ひばりが二人登場」と書かれている事からも、
ファンにはめっちゃ美味しい映画だったことが
窺える。


このストーリー、
どこかで読んだ事があると思ったら、
そうだ、ケストナーの児童文学、
「ふたりのロッテ」だと気が付いた。


そう考えると、
外国映画みたいに、
ちょっと洒落ている。
特に、2人の父親を演じる山村聰さんは、
ピアノを弾いたり、
作曲をしたりして、
1951年の頃の、
いわゆる「日本のお父さん」というイメージからは、
かけ離れていて、素敵。


それから、この映画、
1950年前半の、
東京の様子が見られるのが、
すごく貴重。
特に、深川に住んでいるという設定の、
すみれの家の近くに、何度も映る橋がある。
橋の名前は分からないのだけれど、
現代の橋と比べてみたら、
面白いだろうなぁと思う。


それから、もう一つ。
サマースクールの帰りに、
すみれが降りたのが、
「浅川」という駅で、
これはどこだろうと調べてみたら、
今の「高尾駅」が、
「高尾駅」という名前になる前の
駅名らしい。


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今は存在しない駅名が映っているなんて、
すごく貴重なものを観たような気がして、
嬉しかった。


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評価 ★★★☆☆

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