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「許された一夜」 [映画]

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〔1946年/日本〕


芙美(小暮実千代)は、
結婚してすぐ、夫が出征し戦死する。
芙美のお腹には子供がいたが、
婚家の両親は、
生まれた男の子を取り上げ、
芙美だけを追い出す。


芙美は一人で、仕立物をしながら暮らしていたが、
ある日、にわか雨にあい、
戸田恭介(安部徹)から傘を借りる。


以来、恭介と芙美は会うようになり、
互いに惹かれてゆく。
恭介の母も、芙美を気に入る。


そんな中、
婚家から連絡があり、
子供の具合が悪いという。
芙美は慌てて駆け付けるが・・・。





何の予備知識もなく、
観始めたら、
小暮実千代に傘を貸す、
優しく爽やかな青年が、
安部徹さんにソックリだ。


安部さんにしては若いしなぁ、と思ったけど、
まさか、と思い、
一時停止して、調べたら、やっぱり安部さん。


いやー、ビックリ。
安部さんといえば、
私は悪役ををしている姿しか記憶がないし、
多くの方も同じだろう。
そっかぁ、
若い頃は、こんな素敵な役もされていたのね。


しかも、安部さんたら、
小暮さんとキャンプに行って、
何か溌剌とした青春ソング(題名は分からない)を
声高らかに歌っているではないの(笑)。
冗談のようなシーンであった。


それにしても、
昔は、嫁の生んだ子を、
無理やり嫁から引き離して、
嫁だけ追い出す、なんて事があったと
聞いたことがあるけれど、
この映画の婚家の両親も最低。


不思議だ。
孫には、
そんなに嫌いな嫁の血が半分流れているってのに、
そこは平気なのか。


しかも、小暮さんの生んだ赤ちゃんは、
婚家で、
病気になって死ぬ。
その亡骸に顔を埋めて泣く小暮さんに、
観ているこちらまで、涙。


さらに、彼女には、
金をせびる叔父までいる。


どうか安部さん、
彼女を幸せにしてあげてほしいと
願わずにはいられなかった。


評価 ★★★☆☆

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日野市へ。 [できごと]

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先日、拠無い用事で、
日野市に行ってきました。
初めての場所なので、
とてもワクワクします。


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駅前のロータリー。


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ロータリーとは反対の側の駅前です。


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何か、由緒ある松の木のようです。


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ブルーベリー栽培が盛んなのでしょうか。
今は、収穫時期を過ぎているのですね。


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市役所がありました。


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市役所前は、
「日野中央公園」。


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広い公園で、
森のような場所もあり、
ホッとできます。


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用事を済ませ、
駅に戻りました。
目に入ったラーメン専門店「小川」さんへ。


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豚骨ねぎラーメンをいただきました。


写真を並べただけで、
内容が薄くてすみません。
(いつもの事ですが(笑))。


日野市は、新選組とも縁が深いそうで、
所縁の場所なども沢山あるそうです。
本当なら、そういった場所巡りをすれば良かったのですが、
時間がなく、そのまま帰りました。
日野市、また行けるといいな。

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「われ幻の魚を見たり」 [映画]

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〔1950年/日本〕


明治時代。
秋田県・十和田湖のほとりに住む、
和井内貞行(大河内傳次郎)は、
魚が生息しない十和田湖に、
なんとかして、
魚を繁殖させられないかと考える。


鯉の稚魚を放流したところ、
繁殖はある程度、成功する。
しかし、その鯉は、
近所の者たちに、
捕獲されてしまう。


鱒はどうだろう、
鱒は育たないものかと、
稚魚を放流すると、
餌の少ない十和田湖で、
鱒たちは、互いを食い合い、
失敗。


その後も、様々な種類の鱒で
実験してみるのだが、
上手くいかず、
貞行の妻や子供たちは、
その日食べる物にも、
事欠くようになる。


もうやめよう。
そう決めた貞行は、
最後に、あと一回、
今までと違った種類の鱒を探しに、
北海道に旅立ち・・・。





秋田県の十和田湖に、
明治時代まで、
魚が全く生息していなかった、という事実に、
まず驚く。


十和田湖に限った事ではないけれど、
私は、
湖のようなところには、
必ず魚が棲んでいるものと思い込んでいたから。


主人公の和井内貞行の、
「十和田湖はこんなに近くにあっても、
 人間との距離がとても遠い」という言葉が、
言い得て妙だな、と思う。
どんなに美しい水を湛えていても、
人々のお腹を満たす要素がなければ、
言葉は悪いけれど、
無用の長物、という事なのだろう。


十和田湖は、
魚の餌になるものが少ないそうで、
でも、そんな十和田湖にも、
棲める魚はいるはず。
そう考えた貞行は、
各地に住む鱒の稚魚を持ってきては放流する。


それって、
家族が食べるに困窮するほど、
大変な事業なの?
稚魚なんか、とっとと連れてくればいいじゃん、と思うのは、
現代を生きる人間が考える事。


当時は、北海道から鱒の受精卵を持ち帰るのに、
何日も何日もかかり、
その間、卵は死んでしまうのだ。


よくよく考えると、
貞行のしている事は、
今風な言い方をすれば、
生態系を壊す、という事なのかもしれない。
十和田湖にしてみたら、
本来いるはずのない、
外来種の魚が入り込んできたという事なのかもしれない。


でも、そのおかげで、
十和田湖は豊かになった。
貞行の男気、パワー、優しさには、
心底、惚れ惚れする。


評価 ★★★☆☆

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23区内全駅制覇・神保町駅 [23区内全駅制覇]

【23区内全駅制覇・各駅編】


第41回目の掲載は、
 ・東京メトロ半蔵門線
 ・都営三田線
 ・都営新宿線
「神保町駅」です。


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神保町といえば、


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やはり古本屋さんの街。


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駅の周辺は、
様々な特徴のある古本屋さんや、


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出版関係の会社が多く、


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掘り出し物を探すのも楽しいですね。


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古本屋さんだけでなく、
煙草屋さんや、


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お米屋さんなどもあり、
楽しい。


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このスナックの2階の感じも好きです。


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この不思議な建物は「神保町シアター」。
地下が、古い邦画専門の名画座になっていて、
しょっちゅう通っています。


2階はお笑い専門の劇場で、
たまに、若い女の子が、
芸人さんの出待ちをしている所に遭遇します。


古い邦画の素晴らしさに目覚めていない、
若い頃の私だったら、
地下より、2階に通っていたかも(笑)。


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すごく気になっている建物、
鰻の「今荘」さん。
入ってみたいのですが、
営業しているところを見た事がなく、
不思議に思って、
このレビューを書くにあたって調べてみましたら、
営業時間11:30~14:00との事。
そっかぁ、この辺りは夕方行く事が多いので、
閉まっているはずです。


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神保町はカレーの街でもありますね。
古書センターの2階にある、
「欧風カレー ボンディ」さん。
こちらは「全国カレー百店」にも選ばれている、
人気店です。


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チキンカレーをいただきました。
ご飯にチーズがかかっている事、
じゃがいもが丸ごと2つ付いてくる事が特徴の、
とても美味しいお店です。






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※今まで行った駅のリンク集です。
 ↓
https://aomikamica.blog.ss-blog.jp/2010-09-22-13

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※以下に、このカテゴリーの1回目に書いた文章を
 貼り付けておきます。


2018年の4月から12月まで、
「23区内全駅制覇」というカテゴリーで、
 ↓
https://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2010-09-22-12
路線ごとに、駅名表示板を並べて、
掲載していたのですが、
次は「2周目」という事で、
今度は各駅の周辺を、もう少しゆっくり歩いてみたいと思います。


条件は特にないのですが、
駅周辺の雰囲気や建物を見たり、
それから、お食事かお茶ができればいいな、
と思っています。

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「籠の中の乙女」 [映画]

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〔2009年/ギリシャ〕


ギリシャ郊外にある、裕福そうな家庭。
父親、母親、
長女、長男、次女の5人が暮らしている。


しかし、この家は普通ではなかった。
父親の絶対的な支配の元、
子どもたちは、
「外の世界は汚い」と教えられ、
生まれてから一度も、門の外に出た事がないのだ。


長男が思春期に入ると、
父親は、性欲処理のため、
外から、クリスティナという女を連れてきた。


ある時、クリスティナが持っていたビデオテープを
手にいれた長女は、
生まれて初めて外の世界を見て、
大きなショックを受け・・・。





カンヌ映画祭の、
「ある視点」部門でグランプリを受賞した映画だというけれど、
確かに、
「ある視点」だな。
すごく興味深い。


人間を、生まれた時から、
外界から切り離し、
親が決めたルールだけで育てたら、
一体どうなるのか、
架空の話とはいえ、
実験的なテーマだと思う。


星新一さんのショートショートでも、
一人の少女を、そんな風に育てるという作品があったけれど、
星さんの物語が、
幻想的だったのに対して、
こちらは、現実的で、
映像は決して美しくはない。


ところで、
クリスティナが、長女に渡したビデオ2本、
その内容が見られるシーンはなかったけど、
会話から、
明らかに、
「ロッキー」と「ジョーズ」だと分かる(笑)。


一度も外に出た事のない大人が、
いきなり「ロッキー」だの「ジョーズ」だのを観たら、
それは驚くよね(笑)。


評価 ★★★☆☆

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