「ジョーカー」 [映画]
〔2019年/アメリカ〕
アーサー・フレックス(ホアキン・フェニックス)は、
病気の母親を介護しながら暮らす、優しい男。
彼は、母親の、
「あなたの笑顔で人々を楽しませなさい」
の言葉に、コメディアンを夢見るようになる。
しかし、世間は冷たい。
ピエロの扮装をして、
街角でサンドイッチマンをしていた彼は、
若者にからかわれ、
酷い暴力を振るわれる。
そんな彼に、
同僚が、拳銃をくれる。
それが、
その後の彼の運命を大きく変えてゆく・・・。
試写会で観た。
バットマンの敵役として有名な、
悪の化身、「ジョーカー」が、
元々は、どんな人間だったのか、
そして、なぜ「ジョーカー」になってしまったのかを、
描いた物語。
彼が住んでいるのは、
当然、バットマンが活躍する舞台でもある、
「ゴッサムシティ」。
物語の冒頭、観客は、
ゴッサムシティのゴミの収集員がストをしていると、
知らされる。
確かに、街はゴミで溢れかえり、
大変な状況になっている。
そして、それが、物語全体の、
ひどく荒んだ空気を表すのに、
めちゃくちゃ貢献している。
どんなに心優しくても、
親切でも、
報われる事のない、
主人公・アーサー。
母親を介護し、
また、自身も精神障害を抱えているせいで、
人々から、胡散臭い目で見られ、
深い孤独の中で生きる彼は、
ある日、ある事件を起こす。
それだって、決して、
アーサーだけが悪いわけじゃないんだけど、
やはり、その後の出来事の始まりとなった事は間違いなく、
観る者は、
彼の悲しみと狂気に引き込まれてゆく。
彼の出生についても、
母親から聞いていた事と、
事実とが、異なる事を知る。
それは、彼の心の混乱を表す、
すごく分かりやすい場面だと、
私には感じられた。
ラスト近くの群衆の場面は、
「人間って怖い」
「集団心理って怖い」
という思いで、ゾッとする。
この映画は、
今年のヴェネツィア国際映画祭で、
最優秀賞を取ったそうだ。
それから、アーサー役に、
プリオの案もあったそうだが、
最終的にホアキン・フェニックスに決まったと、
ウィキペディアに書かれてある。
プリオは私の王子だと、
つい最近も、書いた気がするけど、
この作品は、ホアキンで本当に良かった。
プリオだと、
ずっとプリオが気になって、
ここまで物語に入り込めなかったかもしれない。
ホアキンの演技は素晴らしかった。
アーサーに、
そして、ジョーカーになりきっていた。
最初から最後までダークで、
重いけど、
大変に見応えがあり、
2時間ずっと、スクリーンに惹き付けられる。
評価 ★★★★☆
冷たい目のピエロ・・・
インパクトのあるポスターですね。。。
ゾッとする内容、見てみたい。
by あおたけ (2019-09-25 18:22)
日曜日のラジオでも前振りのアナウンスがありそんな映画があるんだと思っていたら、もうみられたのですね。
うらやましいです。
by ヤマカゼ (2019-09-25 19:01)
これは犯罪の裏側、罪を犯すものの
心理に興味のある青山実花さんに
ペッタリな一本ではないでしょうか。
昔の犯罪者って、やむにやまれぬ事情があって、
とか、理由のあるものが多かったと感じるのだが、
近年は誰でもよかった、理解不能、
なぜ、そこに行き着く?殺られた者は運が悪かった…。
そんなんばっかりや!。
犯人の育ちなどの背景を考察するだけ
時間の無駄。その場の勢い的な犯行が多くなった。
「集団心理」というのは怖い。
あの人がやってるんだから私も…。
インターネットにおけるネットリンチなんかでも、
ひとりが叩きはじめたら、それが真実であるか、
どうかを自分で確認することもなく、
あ!悪いヤツだ!許せない!晒してやれ!。
これで正義の味方になったつもりで、
いい気分になってるんだよ。自分は安全な場所から。
so-netにもいるんだよ。
もう、前々から鼻について仕方ない。
ひとこと言ってやろうかと思っているのだが、
あいにくコメント欄がない…。うまく逃げてやがる。
青山実花さん、なにかいい方法はないですかね?、
ギャフンと言わせてやれるような手は。
その人のURL貼っておきますね。
本当に非常識な人間です!。
https://yamatotakada.blog.so-net.ne.jp/
by 裏・市長 (2019-09-26 04:11)
あおたけさん
コメントありがとうございます。
わたしも、このポスターは、
中々いいと思いました。
とても印象に残りますよね。
この映画、とても面白かったので、
機会がありましたら、ぜひご覧になってくださいね^^
by 青山実花 (2019-09-26 08:32)
ヤマカゼさん
コメントありがとうございます。
私も、ジョーカーの生い立ちや私生活が描かれる
映画ができるとは思ってもいませんでした。
ヤマカゼさんにも、ぜひ観てほしいです^^
by 青山実花 (2019-09-26 08:33)
裏・市長さん
コメントありがとうございます。
本当に、犯罪というのは恐ろしいです。
最近、一番憤りを覚えたのは、
小学校の教師が、林間学校で、
女子生徒の部屋に忍び込んだという事件です。
キチガイ教師は絶対許してはならないけど、
なんと、学校側は、
その教師がキチガイなのを、把握していたという。
学校が、こんなキチガイを野放しにしなければ、
起こらなかった事件であり、
事件を知った、女性教員が、
校長に報告するより、警察に駆け込んだ事は、
天晴れとしか言いようがありません。
そうなんです。
上記のような事件が起こると、
わたくしも、二次被害を受けるのです。
ソネットの、あるブログ運営者さんが、
事件について、ボロックソなレビューを書くんです。
すると、何か勘違いされるのか、
わたくしが友人だと思われるらしく、
「正義の味方にでもなったつもりか!」と、
毎回、怒涛のようなコメントが書かれるのです。
みなさん、勘違いしないでください。
わたくしは、該当ブログの人とは友達でも何でもないんです。
わたくしも、嫌がらせに遭っている被害者の一人なんです!
by 青山実花 (2019-09-26 08:33)
親思いの優しいピエロがからかわれたり虐められたり・・・
そんな枯れに拳銃を渡したら・・・ギャ~~!”
by 旅爺さん (2019-09-26 09:38)
こう言う映画観たいです。
最近映画館に行ってないです。
その代わり毎日のようにamazonなど観てるので見つくしちゃった。
by ponnta1351 (2019-09-26 10:27)
バットマンの悪役の「ジョーカーの」話ですか。スピンオフの映画化は、色々ありますが、悪役を主人公にするのは、珍しいですね。
by テリー (2019-09-26 11:06)
旅爺さん
コメントありがとうございます。
どんなにいい人でも、
あまりに不遇な目に遭ったら、
逆襲したくもなりますよね。
by 青山実花 (2019-12-25 10:16)
ponnta1351さん
コメントありがとうございます。
いえいえ、
今は映画館に行かなくても、
映画を観る媒体はいくらでもありますから
無問題ですよ^^
by 青山実花 (2019-12-25 10:17)
テリーさん
コメントありがとうございます。
どうしようもない悪人だと思っていた
ジョーカーの
悲しい過去を知って、
辛かったです。
by 青山実花 (2019-12-25 10:18)