「離ればなれになっても」

〔2020年/イタリア〕


1982年、ローマ。
ひょんなきっかけから友達になった、
パオロ、ジュリオ、リッカルドの
16歳の少年たち。


その後、
パオロは、同い年の少女ジェンマと恋に落ち、
4人はいつも、つるんでは、
青春を謳歌していた。


ところが、ジェンマの母が亡くなり、
彼女は、叔母のいるナポリへ引っ越す事に。


数年後、
偶然、ジェンマと再会したパオロだが、
すっかりやさぐれてしまった彼女に驚く・・・。





1982年から2022年のイタリアを舞台に、
4人の登場人物の人生を描いた、
大河ドラマのような映画。


16歳から56歳って、
どんな人にとっても、
それはもう、
語り尽くせないような、
様々な出来事があるだろうけど、


この4人も、それは同じ。


しかも、やっかいなのは、
彼らの場合、
男3人の中に、
ちょっと魅力的な女が1人混ざる事による、
不協和音というか、
齟齬というか、
争いというか、
そういうものが、生じてしまう事。


いやー、
凄いわ、ジェンマ(笑)。
彼女自身に、
それほどの悪気はないんだろうけど、
これでもかと、
男たちの友情を
掻き回してくださる(笑)。


それでも彼らは、
付かず離れず、
少し疎遠になっても、
また友情を復活させて、
ラストは、とっても素敵。


こういう映画を観ると、
どんな人の人生にも、
他人には想像もできない事があるし、
自分の人生の主人公は自分だけだし、
今、ここにこうして生きている事が、
奇跡のようにも感じる。


16歳の頃の自分は、
今の自分を想像もしていなかったし、
それでも、
未来が霧の中のように、
心許なかった、あの頃の自分に、
「大丈夫、なんとかなってるから」と
言ってあげたいような気持にもなるし。


結局人は、
落ち着くところに落ち着き、
そして、
落ち着いたと思ったら、
また小さな波乱があるという、
その繰り返しなのだろう。
人生は、死ぬまで続くドラマ。
どうせなら、目一杯楽しもう。


評価　★★★★☆

コメント 12

DVDになってるのかなぁ…解説を聞いて、何とかして観たいと思いました。ご紹介ありがとう。
by 扶侶夢 (2023-01-16 16:53) 

扶侶夢さん
コメントありがとうございます。

この映画は、現在劇場で公開中です。
私のブログは、
基本、大きいポスターは劇場で観た作品、
小さいポスターは自宅で観た作品、
と分けています＾＾
by 青山実花 (2023-01-16 17:27) 

16歳から56歳…私は大して変わってないかも？
14歳の頃から鉄道ファンだし(^_^;)
ぁっ、話は違うけどウサギ公園以外にパンダ公園も巡りたいと思います。
パンダ公園は結構多いね(;^ω^)
by 英ちゃん (2023-01-16 17:31) 

うぅん・・！！
ほらほら、このpage、とぉっても危険！！
ついつい見たくなっちゃうでしょ！？
しかも現在公開中！！　　・・なんて！！
行けないのに行きたくなっちゃう！！ぢ・ご・く！！
実花さん、ったらお上手なんだからぁ～～ぁ！！
by 向日葵 (2023-01-17 03:20) 

16歳から56歳…想像しただけですごいですね（笑）！
イタリア映画、そんなに詳しくはないですが佳品が多いですよね！！

by トモミ (2023-01-17 06:57) 

私もあの頃の私に「大丈夫、なんとかなってるから」って言ってあげたい^^
そして、６０歳・７０歳・８０歳の私も、今の私にそう言っている気がします。
by Rinko (2023-01-19 08:01) 

青山実花さんは、
「オタサーの姫」という言葉をご存じですか？

あまりに偏った趣味だったり、
人気のないクラブ活動だったりすると、
ムサ苦しい野郎ばかりで、女子の比率が
非常に低く、いない…もしくはいてもひとり…とか。

しかし、そのような環境は女性にとって、
「パラダイス」なのです。

たとえ、多少ブ…いや、顔面の部品配置バランスが
崩れているようなお方であろうと重宝され、
「姫」扱いされるのです。

つまり「オタ」ク「サー」クルの「姫」なのです。

この映画も男グループの中に女がひとり。
最初はいいのですが、その中の2人がくっつく事に
より、男女間の微妙なバランスが崩れてしまうのです。

いま、エロDVDの世界でも、
オタサーの姫をモチーフにした作品は
数多く作られています。
大勢の男の中に女がひとり…というヤツです。

SSブログはどうでしょうか？
男女比率的には、あくまでも私の印象ですが、
女性の比率が高い気がします。

ということは、男性代表である、
この私ももう少し大事にされても
いい気がしてきました。

なのにどうでしょうか、事務局から届くメールは、
記事を削除しろとか、アカウントごと削除するぞとか、
発信者情報を公開するぞ！というような、
脅迫の内容しか届きません。

せめて、青山実花さんぐらいは、
裏・市長さんを大事にしてあげようとは思いませんか？
かわいそうだとは思いませんか？

人は労わりの心を持ち、弱き者に情けをかけるのが、
「人情」というものです。

青山実花さんの人情を今こそ発揮する時なのです。
by 裏・市長 (2023-01-20 22:31) 

英ちゃんさん
コメントありがとうございます。

なるほど、平穏な40年間だったのですね＾＾

私はもう、実にいろいろな事がありました＾＾；
学校に入った事、
卒業した事、
人を心から愛した事、
様々な場所を旅した事、
何度かの引っ越して、そこで
沢山の人と出会った事、
仕事で褒められたこと、
叱られたこと、
うわー、書ききれないです＾＾；

by 青山実花 (2023-01-23 21:19) 

向日葵さん
コメントありがとうございます。

いえいえ、
本当に、こんな文章、
誰でも書けます＾＾；
この程度の紹介では、
映画会社の人に、
申し訳ないくらいです＾＾

by 青山実花 (2023-01-23 21:19) 

トモミさん
コメントありがとうございます。

16歳から56歳、
人生で一番の激動の時ですね＾＾
イタリア映画は、昔から、
日本人好みな気がします＾＾
「自転車泥棒」の頃から。

by 青山実花 (2023-01-23 21:20) 

Rinkoさん
コメントありがとうございます。

不安だったあの頃の私が、
今の私を見たら、
少し安心してくれるかも＾＾

この先、年を重ねたら、
今の私を、
「あの頃は若かった」と思うのでしょうね＾＾

by 青山実花 (2023-01-23 21:20) 

裏・市長さん
コメントありがとうございます。

「オタサーの姫」、
これは危険な状態ではないでしょうか。

「男の中に女が一人」。
まるで、アナタハン島における
比嘉和子のような状況です。

男たちは、たった一人いる女の歓心を買おうと
必死になります。
それは次第に、男同士の喧嘩に発展し、
殺し合いまで起るという、
いかに男が性欲だけで生きているかを
表すのに、
絶好の事件だと思います。

あら、例が古すぎましたかしら。

では、バンド内の関係に例えてお話しいたしましょう。
バンドの中に女が一人、という状況になりますと、
その女を巡って、
バトルになるのは、よく聞く話でございます。

それでも、女の身持ちが固ければ問題ありませんが、
気が付くと、
男たちは、
全員兄弟になっていた、という事例が、
この世には多数ございます。

そういう意味では、
原由子さんは立派ですわね。
桑田佳祐氏のみに、純潔を捧げた生涯（多分）。


裏・市長さんの場合は、
「ブロガーの王子」でございましょう？

大勢の女性ブロガーに囲まれて、
男性は裏・市長さんだけのオフ会が、
今まで126回開催されたと聞いております。

どの女性も裏・市長さんを狙って、
最後は必ず取っ組み合いの喧嘩になるのだとか。
羨ましいようなお話しですわ。

by 青山実花 (2023-02-12 21:27)