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「家なき子 希望の歌声」 [映画]

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〔2018年/フランス〕


フランスの田舎町で暮らす11歳の少年・レミは、
貧しいながらも母と幸せに暮らしていたが、
出稼ぎから帰ってきた父から、
「お前は拾いっ子だ」と告げられる。


レミを邪魔に思う父は、
彼を孤児院に連れて行こうとするが、
途中で旅芸人のヴィタリスが、
金を出してレミを引き取り、
一緒に旅をすることに。


最初は怖いと思っていたヴィタリスが
実はとても良い人だと知ったレミは、
彼に懐き、
金持ちの家などを回りながら、
芸を見せる日々。


ある家で、
レミは、一人の少女・リーズと親しくなる。
リーズは、レミの持っていた産着の柄が、
さる金持ちの家で使われている柄と
同じだと気付き・・・





試写会で観た。


「家なき子」
「母を訪ねて三千里」
「フランダースの犬」など、
この辺りの児童文学は、
なんだか混乱してしまって、
どれも正確なストーリーを言えと言われたら、
ちょっと困る。


で、今回、
「家なき子」の実写を観て、
そうだ、こういう話だったと、
思い出した次第。


自分が孤児だと知らされ、
売られてしまったレミ少年だけど、
まずホッとするのは、
レミを買った旅芸人のヴィタリスが
めっちゃ良い人だった事。


もしもヴィタリスが、
子供を虐待するような男だったら、
物語が悲惨極まりない事になっていただろうけど、
そのようなこともなく、
安心して観ていられる。


この映画で重要な役割を果たすアイテムが、
レミが拾われていた時に着ていた産着。


途中、紆余曲折あるけれど、
産着が証拠となり、
レミは、実の親と再会できる。
とてもいいお話だと思う。


一つ思うのは、
人間の最大級の幸せってのは、
結局、
「大金を持つ」
「名家と呼ばれる家に生まれる」
ことなのだと、
人は、こういう物語を子供の頃から、
観たり、聞いたり、読んだりしていくうちに、
刷り込まれていくんだなぁ、って事。


この映画を観た人は、
ほぼ全員が、
実はレミが、
大金持ちのお坊ちゃまだった事に
大きな喜びを感じるだろうし、
私もそうだった。


大金持ちになったレミは、
孤児院を作って、
孤児たちに囲まれて、
幸せな晩年を過ごすというオチだけど、
それだって、
お金があるからこそ、できる事なわけで。


評価 ★★★☆☆

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コメント 10

kousaku

この映画は見ましたね、ストーリーは忘れましたがそれと「家なき子」
「母を訪ねて三千里」「フランダースの犬」とも見ましたよ、テレビででですがね。
by kousaku (2020-11-27 14:10) 

わたし

この物語、実写化されていたのですね。
岩波文庫 家なき子 わたしの本が好きになった原点です
内容もしっかり覚えています。
たしかに、レミが最後にお金持ちの実母に出会え幸せになる、という結末で終わりますが、今の時代に作られたお話だったら、レミが自分で稼いだお金で、乳牛を買い育ての親のバルブラン母さんにプレゼントする、というところで終わらせているのかもしれません。
あの時代の、幸せは 「育ての親と再び暮らす」ではなく、
「お金持ちの実母がいて、そこへ行く」というのが、最大の幸せだったのですね。
うーむ、実花さんの切り口するどい
by わたし (2020-11-27 17:02) 

旅爺さん

家なき子の本はもう60年以上前に読んだきりなので、
すっかり忘れましたが、可愛そうな子でしたよね。
by 旅爺さん (2020-11-27 17:25) 

青山実花

kousakuさん
コメントありがとうございます。

「家なき子」は過去に何度も映画化されているようですね^^

「家なき子」
「母を訪ねて三千里」「フランダースの犬」は、
子供の頃読んだ事があるのですが、
どうも混乱しています^^;

by 青山実花 (2020-11-29 10:10) 

青山実花

わたしさん
コメントありがとうございます。

「家なき子」がきっかけで、本を好きになる、
素晴らしいですね^^

「家なき子」はとてもいいお話ですし、
実は金持ちだった、というのが、
物語に緩急をつける意味で、
ホッとできる効果はとても大きいです。

「お金がある」、
やっぱりそれは、いつでも、誰にとっても、
最大の魅力であり、
手っ取り早く幸せを感じられる事なのかもしれませんね。
何をするにも、善意の施しでも、
まずお金がないと始まらないので^^;

by 青山実花 (2020-11-29 10:11) 

青山実花

旅爺さん
コメントありがとうございます。

タイトルからしてもう、
可哀想な雰囲気を醸し出していますね^^;

ハッピーエンドで良かったです^^

by 青山実花 (2020-11-29 10:11) 

海市

どれも子供の頃にアニメーションで見てる筈なのですが、覚えているのは「フランダースの犬」ですかね。
途中の話とかは覚えてないですけど、ラストは泣いたので覚えています。
by 海市 (2020-12-04 18:11) 

青山実花

海市さん
コメントありがとうございます。

やはりアニメの印象が強いかたが
多いようですね。
「フランダースの犬」、
確かにラスト以外、途中はどんなお話なのでしょうね^^;
by 青山実花 (2020-12-04 22:47) 

裏・市長

大金持ちになったレミは孤児院を作って、
孤児たちに囲まれて、幸せな晩年を過ごす・・・。

おぉ、この作品ではそこまで描かれているのか…。

ボクが見ていた「家なき子」は、
不幸な少女の物語で、なにかあればすぐに
「同情するなら金をくれ!金をくれ!!」と、
叫んでいた。

一番の見どころ…というか
爆笑シーンは、安達祐実の一番の理解者で
あったはずの保坂尚輝が一転して悪役になり、
最後はビルの屋上からダイビングして死ぬところ。

そのマヌケさに全高田民がヘソで茶を沸かしました。

え?違うの?違う違う、そうじゃない~♪。

新作なの?今さら「家なき子」?!。
アテる気あんの?。
鬼滅の刃が大ヒットしてる時代に「家なき子」?!。

ちょっと感覚がズレすぎていないか。
せめてタイトルを「旅芸人の八重歯」とか、
少し似せて、(原作・家なき子)と
読めないぐらい小さな文字で書いておけばいいんです。

主人公は市松模様の柄の着物を着せて、
リーズには竹をくわえさせておけばOK!。
ヒット間違いなし!。

やはり「流行を取り入れる」というのは大事です。
パクリではありません。リスペクトです。

にせ・のんびりはパクリではありません。
アスペストです。

by 裏・市長 (2020-12-11 23:16) 

青山実花

裏・市長さん
コメントありがとうございます。

え?
何ですって?
「同情するなら金をくれ」?

何ですの、そのお下品なセリフは。

「家なき子」?
裏・市長さん、あなた、
それは間違っていますわよ。

あなたが見ていたのは、「家なき子」。
わたくしが観たのは、「家なき子 希望の歌声」です。

サブタイトルが付いているのと、
いないのでは、
格調の高さが、天と地ほども変わってくるのですね。

裏・市長さんが見ていた「家なき子」の主人公を演じた
安達祐実さまは、
大人になって母親に、
「私が子役をして稼いだお金をちょうだい」と言いましたところ、
「1円も残っていない」
との答えが返ってきたそうで。

親が子供の金を使い込む・・・
信じられません。
すこしは、芦田愛菜の親を見習えっつーんですよ。
芦田愛菜の両親は、
将来、娘を慶応医学部に入れるべく、
彼女の稼いだお金は全て、
貯金しているそうですよ。

なんてご立派な。
自分の老後の資金を使わせないために、
子供が3歳の頃から、
自分で自分の学費を稼がせるなんて、
普通の親では考え付かない事ですわ。

by 青山実花 (2020-12-16 22:07) 

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