「監獄島」

〔2007年/アメリカ〕


絶海の孤島に、
世界の各地域から集められた死刑囚10人が連れてこられる。


ここに10人を放ち、
殺し合いをさせ、
それをネット中継し、
金を儲けようと、
プロデューサーは強い野心を持っている。


島にはあらゆる場所にカメラが設置され、
死闘の模様が映されるようになっている。
ネットのアクセス数は上がるばかり。


10人の死刑囚の1人、
スティーブ・オースチンは、
エルサルバドルの刑務所にいた男だが、
実はアメリカ人だった。
政府の極秘任務中に捕まり、
投獄されていたのだ。


彼は、このような企画を止めさせようと、
中継の基地に近付くのだが・・・。





想像よりはずっと真っ当な（？）内容だった。
私は、このタイトルから、
もっとおどろおどろしい、オカルトチックなお話だと思っていたから。


まず、プロデューサーの考えで、
集められる死刑囚は、
世界のあらゆる地域から選ばれている。
より広い範囲からネットの視聴者を得る為に、と。


そうなると、
「アジアからはどこの国から選出されるのか」というのが気になる(笑)。
壁に地図が広げられていたので、
一時停止して、確認しちゃったよ(笑)。
すると、なんと、
日本からエントリーされているじゃないの。
一体誰がその役を演じるのか、
楽しみになってくる。


日本人死刑囚・サイガを演じていたのは、
本物の日本人・マサ・ヤマグチさんという方だ。
こういった映画に有りがちな、
日本人役なのに、中国人や韓国人が演じているというのではない事が、
とても嬉しい。


ただ、その人間性には、ちょっとガッカリ。
彼は、イギリス人の死刑囚と行動を共にするんだけど、
その様子はまるで腰巾着。
そして、ものすごい卑怯者。
もっと孤高のサムライ風な様子を
見せてほしかったなぁ。
しかも、彼の動きは、
空手と言おうか、カンフーと言おうか、
なんだかよく分からない武芸。
やっぱり「東洋人」というと、
そういうイメージになってしまうのは仕方がないんだろうけど。


さきほど、「意外と真っ当」と書いたのは、
このイベントを知って驚いたFBIが乗り出してきたことや、
撮影クルーの中に、
こんな事、もう止めましょうと言い出す者が出てくるところ。
そういった存在は、
賛否あるのかもしれないけれど、
私は少しホッとする。


そういった事なので、
ラストは想像が付くけれど、
勧善懲悪なのも胸がスッとする。


評価　★★★☆☆

コメント 8

外国映画に出てくる日本人ばかりを研究するのも
面白いかもしれませんねぇ＾＾；
きっと腹が立つばかりだと思うけど＾＾；
by Rchoose19 (2016-02-02 12:42) 

＞外国映画に出てくる日本人
松田聖子がアルマゲドンに出た時も、ほんの一言でしたね！
その点渡辺謙は堂々と評価されていますね！
渡辺謙と云う人の事は特別好きじゃないけど、難病を克服し
『ラストサムライ』でアカデミー賞助演男優賞等、数々の賞を
獲得した押しも押されもしない日本が誇る俳優さんですね！
by 薔薇少女 (2016-02-02 15:08) 

>>止めましょうと言い出す者

やっぱりどこかに「良心」も含ませておかないと…。
海外から見た日本人のイメージ、
まだだいぶマシだと思いまっせ。

メガネで出ッ歯で片手にソロバンの、
水木しげる先生の漫画に出てくるような
フハッ！な男じゃなくてよかった。

昨日、NHK7時のニュースでもやってましたが、
映画で喫煙シーンのあるものは、「成人指定」に
するってハナシ。エライこっちゃで！。
昔の日本映画なんか、電車内でも堂々吸ってたで！。
飛行機内でも灰皿なかったっけ？。

さぁ！今日は節分。
恵方に向かって巻き寿司まるかぶってや！。

by 裏・市長 (2016-02-03 08:59) 

昔、しばらくの間WWEにハマっていた自分としては、キャストにスティーブ・オースティンの名前を見つけて「おぉっ」と。
そういえばこれが役者デビュー作だったかな。

国内外でこういうデス・ゲーム的な作品（映像作品でも小説、マンガでも）って多いですね。映像作品の場合、舞台が限られる分低コストで製作できるからかもしれませんが。
by るね (2016-02-04 03:05) 

Rchoose19さん
コメントありがとうございます

それは面白いかもしれませんね。
私が強烈に覚えているのは、
「ティファニーで朝食を」で、
なぜか日本人を演じたミッキー・ルーニーです。
あれはどう見ても、日本人を馬鹿にした役でしたが＾＾；
by 青山実花 (2016-02-06 17:36) 

薔薇少女さん
コメントありがとうございます

「アルマゲドン」の聖子さんは、
「出てる」とは言えないくらいの、数秒の出演でしたね。
あの映画は友人と観にいったのですが、
咄嗟に腕を揺さぶられなければ、気付かない所でした＾＾；

私も渡辺謙さんは、「大好き！」というほどではないのですが、
お仕事は立派だと思います。
アメリカでは、映画もですが、
舞台でも大活躍ですものね。
たった一つ、難を言えば、
女性の好みが今一つという所かな＾＾；

by 青山実花 (2016-02-06 17:43) 

裏・市長さん
コメントありがとうございます

水木しげるさんの描くような日本人こそ、
「ティファニーで朝食を」のミッキー・ルーニーそのものですね＾＾；
なんで昔の日本人って、
あんなイメージだったのか。
最近、少し改善されてきたのでほっとしています。

>喫煙シーンのあるものは、「成人指定」に

これは、私は反対です～。
そんな風に、観客に色々制約を押し付けていたら、
映画を観る人がますます減ってしまいます～。
PTAが、ドリフターズやツービートを、
教育上よろしくないと言い出したのと似ている気がします。

昔は、電車も、飛行機も、映画館まで、
煙草を吸っていたようですね。
今は空気も綺麗で、そういう点では良い時代です。

恵方巻きは、今までたった一度だけ、
本気で願掛けした時に食べました。
そのご利益あってか、願いが叶い、
で、以前に書いた、あの「なくした指輪を買った」というわけなんです。
また大きな願掛けがある時に、実行したいと思います。

by 青山実花 (2016-02-06 18:00) 

るねさん
コメントありがとうございます

あ、そうでしたね、
スティーブさんは元プロレスラーだったんですよね。
この映画は2作目で、
その前に、「ロンゲスト・ヤード」という映画に出ていたようです。

こういった映画は、
設定や、登場人物のキャラクター次第で、
いくらでも面白く作れますものね。
低予算だと侮ってはいけませんね。

by 青山実花 (2016-02-06 18:20)