◆モンローが死んだ日◆

モンローが死んだ日

• 作者: 小池　真理子
• 出版社/メーカー: 毎日新聞出版
• 発売日: 2015/06/09
• メディア: 単行本

久し振りに読んだ小池真理子さん。
女だなぁ、女の世界だなぁと思う。
女だから当たり前だけど(笑)。


主人公は、夫を亡くして以来、
精神の不安定さに悩まされている女性・鏡子。
彼女は精神科にかかり、
そこの医師・高橋と懇意になり、
毎週同じ曜日に、
彼が泊まりに来るくらいの仲になる。


けれど、
半年ほど経ったある日、
高橋が突然、音信普通になる。


その辺りまでは、
中年の男女の恋愛の縺れ話かと思いながら
読んでいたのだけれど、
ちょっとサスペンスのような様相を呈してくる。


人が一人いなくなるって、
大変な事だ。
読み手は、高橋がなぜいなくなったのか、
一体どこへ行ってしまったのか、
早く知りたくて、
つい夢中になってしまう。


高橋が来るはずの曜日に、
連絡がなく、
不安に思い始めた鏡子の心情の描き方を、
「わかる」という思いで読む。


待っている人からの連絡が来ない時の、
不安な感じは、多くの方が経験していると思う。


なぜ電話もメールもないのか。
事故に遭ったのか、
急病で倒れているのではないか、
ケータイの失くしたのか、
いや、もしかしたら、
電波か何かのトラブルで、
自分のメールが届いていないのかも・・・。


とにかく、あらゆる理由を考える、あの感じ。
特に恋愛の場合、
「自分は嫌われた」という理由以外の理由を探そうと
余計に必死になるんだろう。


主人公が、自分の不安定な精神状態を、
アイガーの北壁から足を滑らせて落ちてゆく
イメージに例えるのが印象的。


アイガーで誤って落下すると、
1500メートルもの高さを、
ただひたすら落ちてゆくのだそうだ。
その1500メートルの間に、
人は何を考えるのだろう。
途中で意識を失うだろうか。
いや、むしろ、失った方が楽かも。

コメント 8

アイガー北壁を落ちたことのある人の話も聞いてみたい＾＾
by Mitch (2015-12-16 18:48) 

小池真理子、読みあさってた時期があったよ。

エッグチョコ美味しかったよ。
トムとジェリーは、ゆらも大好きで、今でもよく観てます。＾＾
by hatumi30331 (2015-12-17 00:32) 

>その1500メートルの間に、 人は何を考えるのだろう。
ビルから飛び降り自殺した時に、今迄の人生が
走馬灯の様に現れるって話を聞いた事有ります！
高い処へ行くと、飛んで見たいって衝動に駆られます(*^-^)
高い処大好きカイカ～ン（薬師丸ひろ子風に）(ﾟ∇^*) ﾃﾍ♪
＞待っている人からの連絡が来ない時の、 不安な感じは、
う～～ん思い出しちゃうなぁ~、飛び降りたくなる程辛かったぁ・・・
『モンローが死んだ日』と云うタイトルの訳を知りたいな。
by 薔薇少女 (2015-12-17 21:47) 

Mitchさん
コメントありがとうございます

アイガーの北壁から落ちて、
生還した人がいたら、
どんな感じだったのか聞いてみたいですね＾＾




by 青山実花 (2015-12-18 21:19) 

hatumi30331さん
コメントありがとうございます

小池真理子さんは、
「恋」や「望みは何と訊かれたら」がたまらなく好きです。
あと「無伴奏」を好きなのですが、
これはもうすぐ映画化されるので、
めっちゃ楽しみにしています。

トムとジェリー私も大好きです。
アメリカのアニメっていいですよね。
by 青山実花 (2015-12-18 21:22) 

薔薇少女さん
コメントありがとうございます

やはり話には聞いていますが、
死ぬ直前に、人は走馬灯のように
人生が頭の中で回るんですかね。
嬉しかった事だけ回るといいのですが＾＾；

薔薇少女さんは、高い所は全然平気なのですね。
私も嫌いではないのですが、
柵などがないと、
背中がぞーっとしてしまいます＾＾

連絡を待ってるのに来ないって、
なんだかイライラしますね。
心配だし。
連絡くらい寄越せよ、って＾＾；

タイトルの意味は、
この本の内容のネタバレになってしまうので、
書きませんが、
精神を病んでいたと言われるマリリン・モンローに、
ちょっと関係があります。
by 青山実花 (2015-12-18 21:28) 

>この本の内容のネタバレになってしまうので
老眼が酷いので本を読む事がとても困難になってしまい、
殆ど本を読まない生活です！
『モンローが死んだ日』
映像にして欲しいなと思います。
＞薔薇少女さんは、高い所は全然平気なのですね。
木曽山川公園のタワーに上った時、透明な場所に足を載せた時
一瞬ぞわーっとしたけど、それが快感になってハマってしまいました。
男ども（亭主と息子）は、呆れ返っていましたけど（＝v＝）ムフフ♪
何一つ亭主に勝てる事は無いのですが、ジェットコースターに
乗れる事と、高い処から真下を見る事だけは平気だって事だけは
独り勝ちです、何のこっちゃ。。。
脱線コメになってしまってゴメンなさいm(｡･ε･｡)mｽｲﾏｿ-ﾝ
by 薔薇少女 (2015-12-19 01:02) 

薔薇少女さん
コメントありがとうございます

本当にこの本が映像化されるといいですね。
そうすれば、
本を読まれるのが難しくなっている方でも
タイトルの意味が分かるのに。

木曽山川公園のタワーですか。
足元に透明な部分があるのでしょうか。
そういえば、たしか東京タワーにも透明な所があって、
ぞわーっとしました。

ジェットコースターと高い所だけでも、
男性陣に勝てるのなら凄いです！
私はジェットコースター、苦手なので羨ましいです～。

by 青山実花 (2015-12-22 22:46)