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「あさ潮ゆう潮」 [映画]

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〔1956年/日本〕


瀬戸内海のある島の高校生、
男女7人の仲良しグループは、
卒業しても、変わらぬ友情を誓い合う。


その中の2人、
別府の温泉宿に住み込みの女中として
働く事になった弓子(若尾文子)と
造船会社で働く事になった大助(川口浩)は、
お金を貯めて、一緒になろうと決めている。


また、作次はヤスエと結婚するつもりで、
張り切っているが、
なぜかヤスエは浮かぬ顔で黙り込む。


そんなある日、
大助は、落ちてきた鉄骨から、
社長令嬢・和子(若尾文子・二役)を助けるが、
和子が弓子と瓜二つなことに驚く。


実は、弓子と和子は双子の姉妹で、
双子は縁起が悪いとの迷信から、
弓子は養女に出されていたのだ・・・。





出だしは、明るい青春物という体だけれど、
その後、何とも暗い展開に。


若尾さんは、高校時代の同級生、
川口浩様と愛し合っているのだけれど、
浩様は、
若尾さんそっくりの社長令嬢に惚れられてしまい、
段々自分の気持ちが分からなくなってくる。


若尾さんとキスしようとしても、
令嬢の顔がチラついてくる。
おーい、ヒロシー、
しっかりしろー、てなもんである(笑)。


それより悲惨なのは、同じく同級生のヤスエ。


彼女は、病気の親のために、
恋人・作次と別れて、
泣く泣く東野英治郎の嫁になるのだ。


そして、若尾さんが女中をする温泉宿に、
新婚旅行にやって来るのだけれど、


その場面の醜悪さには目を背けたくなるくらい。
若尾さんが、ヤスエに、
「旦那様にご挨拶させて♪」と言って部屋に入ると、
祖父のような年恰好の男がいて、絶句。


しかも、東野英治郎の嫌ったらしさったらなく、
ヤスエは恥ずかしさに、
若尾さんと目も合わせられない。


ヤスエはその後、
そんな生活に耐えられず、
作次と心中してしまう。


若尾さんは若尾さんで、
明らかに彼女の貞操を狙う、
旅館の客・船越英二がいて、
何度も泊まりに来ては、
若尾さんに迫る。
どいつもこいつも、
相手の気持ちなんかどーでもよく、
自分さえ良ければいいようだ。


ネタバレしてしまうけど、
若尾さんの双子の姉もまた、
事故で死ぬ。


1本の映画で、
18歳の子が3人も死ぬなんて、
どんよりしてしまう。


評価 ★★★☆☆





この作品で、
若尾文子さんの出演映画、163本中135本を観た事となりました。
(今まで、若尾さんの出演作は161本としてきましたが、
 その後、新たに2本の映画に出演している事が分かりましたので、
 今回から163本といたします)


(★は観た作品)


★春の雪 (2005)
★竹取物語 (1987)
★ある映画監督の生涯 溝口健二の記録 (1975)
★幻の殺意 (1971)
★男はつらいよ 純情篇 (1971)
★スパルタ教育 くたばれ親父 (1970)
★座頭市と用心棒 (1970)
★天狗党 (1969)
★千羽鶴 (1969)
★濡れた二人 (1968)
★積木の箱 (1968)
★不信のとき (1968)
★鉄砲伝来記 (1968)
★華岡青洲の妻 (1967)
★砂糖菓子が壊れるとき (1967)
★妻二人 (1967)
★夜の罠 (1967)
★雪の喪章 (1967)
 処女受胎 (1966)
★赤い天使 (1966)
★雁 (1966)
★氷点 (1966)
★処女が見た (1966)
★刺青 (1966)
★妻の日の愛のかたみに (1965)
★不倫 (1965)
★清作の妻 (1965)
★帯をとく夏子 (1965)
★女めくら物語 (1965)
★波影 (1965)
★花実のない森 (1965)
★幸せなら手をたたこう (1964)
 悶え (1964)
★卍(まんじ) (1964)
★獣の戯れ (1964)
★傷だらけの山河 (1964)
★「女の小箱」より 夫が見た (1964)
★温泉女医 (1964)
★新・忍びの者 (1963)
★越前竹人形 (1963)
★女が愛して憎むとき (1963)
★わたしを深く埋めて (1963)
★女系家族 (1963)
★八月生れの女 (1963)
★雪之丞変化 (1963)
★しとやかな獣 (1962)
★秦・始皇帝 (1962)
★瘋癲老人日記 (1962)
★その夜は忘れない (1962)
★やっちゃ場の女 (1962)
★仲よし音頭 日本一だよ (1962)
★閉店時間 (1962)
★爛(ただれ) (1962)
★雁の寺 (1962)
★家庭の事情 (1962)
★妻は告白する (1961)
★新源氏物語 (1961)
★銀座のぼんぼん (1961)
★女は二度生まれる (1961)
★女の勲章 (1961)
★東京おにぎり娘 (1961)
★好色一代男 (1961)
★お嬢さん (1961)
★婚期 (1961)
★花くらべ狸道中 (1961)
★銀座っ子物語 (1961)
 素敵な野郎(1961)
 鎮花祭 (1960)
★偽大学生 (1960)
★安珍と清姫 (1960)
★勝利と敗北 (1960)
★ぼんち (1960)
★からっ風野郎 (1960)
★女は抵抗する (1960)
★女経(じょきょう) (1960)
★初春狸御殿 (1959)
★浮草 (1959)
★実は熟したり (1959)
★美貌に罪あり (1959)
 花の大障碍 (1959)
★次郎長富士 (1959)
★氾濫 (1959)
★山田長政 王者の剣 (1959)
★薔薇の木にバラの花咲く (1959)
★最高殊勲夫人 (1959)
★あなたと私の合言葉 さようなら、今日は (1959)
 新婚七つの楽しみ(1959)
★母(1958)
★娘の冒険 (1958)
★夜の素顔 (1958)
 嵐の講道館(1958)
★一粒の麦 (1958)
★息子の結婚 (1958)
★口笛を吹く渡り鳥 (1958)
★愛河 (1958)
★忠臣蔵 (1958)
★螢火 (1958)
★東京の瞳 (1958)
 妻こそわが命(1958)
★青空娘 (1957)
★夕凪 (1957)
★誘惑からの脱出 (1957)
★永すぎた春 (1957)
★朱雀門 (1957)
★慕情の河 (1957)
 続銀河の都 (1957)
★スタジオはてんやわんや (1957)
 銀河の都 (1957)
 君を愛す (1956)
★四十八歳の抵抗 (1956)
★日本橋 (1956)
★涙 (1956)
 スタジオは大騒ぎ (1956)
★あさ潮ゆう潮 (1956)
★滝の白糸 (1956)
★処刑の部屋 (1956)
★新婚日記 恥ずかしい夢(1956)
★新婚日記 嬉しい朝(1956)
★赤線地帯 (1956)
★虹いくたび (1956)
★新妻の寝ごと (1956)
★花嫁のため息 (1956)
 薔薇の絋道館 (1956)
★弾痕街 (1955)
 七人の兄いもうと (1955)
★珠はくだけず (1955)
★長崎の夜 (1955)
★幻の馬 (1955)
 娘の縁談 (1955)
★薔薇いくたびか (1955)
★月に飛ぶ雁 (1955)
 幸福を配達する娘 (1955)
★螢の光 (1955)
 勝敗(1954)
 荒城の月 (1954)
★月よりの使者 (1954)
 緑の仲間 (1954)
★浅草の夜 (1954)
 慕情 (1954)
★舞妓物語 (1954)
★酔いどれ二刀流 (1954)
★或る女 (1954)
★心の日月 (1954)
★十代の誘惑 (1953)
 無法者 (1953)
★続続十代の性典 (1953)
 春雪の門 (1953)
★祇園囃子 (1953)
★続十代の性典 (1953)
★チャタレー夫人は日本にもいた (1953)
 怒れ三平 (1953)
★十代の性典 (1953)
 彼女の特ダネ (1952)
 街の小天狗 (1952)
 秘密 (1952)
★明日は日曜日 (1952)
★花嫁花婿チャンバラ節(1952)
★母子鶴 (1952)
★猛獣使いの少女 (1952)
★死の街を脱れて (1952)
 娘初恋ヤットン節(1952)
★長崎の歌は忘れじ (1952)
 生き残った弁天様(1952)

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ヤマカゼ

川口浩さんというとあのキワモノの探検隊長?若い頃はいい男だったのですね。それにしてもずいぶん昔の映画ですね。
by ヤマカゼ (2020-10-06 12:58) 

青山実花

ヤマカゼさん
コメントありがとうございます。

私も、古い邦画を好きになる前は、
川口浩さまは、探検隊長だと思っていました(笑)。
お若い頃、あんなに可愛かったと知り、
今では私の王子になりました(笑)。
by 青山実花 (2020-10-07 21:20) 

裏・市長

なぜ、このブログを川口浩さんが
探検にでかける前にアップしてあげなかったのですか。

きっと喜ばれたと思いますよ。
長らく下書きに入れたままにしてある記事が
たくさんあると仰っていましたが、
探検にでかけたままの川口浩さんのように、
もう読んでもらえない…。
そんな悲劇を繰り返してはなりません。

そうなんです。後悔先に立たず。
たとえば、裏・市長さんになにか言いたいことは
ありませんか?。もし、それを伝えられないまま、
ある日突然、裏・市長さんが皇族にでも落ちぶれて
しまったら…。

もう、真・大和高田市ホームページが
更新されることもない訳です。

後悔をさせたくはありません。
ぜひ遠慮なく。
あげたいものがあれば、すぐに差し上げてください。
シャンシャンのカステラとか…。
ぜひ遠慮なく。
by 裏・市長 (2020-10-09 00:14) 

青山実花

裏・市長さん
コメントありがとうございます。

いえ、いけませんわ。
わたくしが、こんなにも、
川口浩さまに恋い焦がれている事を
彼がご存命中に知ったとしたら・・・

わたくしの美しさに、
浩さまが惑ってしまい、
野添ひとみさまと、余計な争いを増やすところでした。

わたくし、浩さまは好きですけれど、
野添さまから、浩さまを奪おうなんて気は、
さらさらございません。
お二人には、いつまでも仲のいいご夫婦でいてほしいんですのよ。


裏・市長さんに伝えたい事ですか?
そうですわね、特にありませんわね。
強いて言うなら、
わたくしが死んだあと、
嫌がらせの矛先を別の方に向けて、
困らせたりしないでほしいという事くらいかしら。

シャンシャンカステラを、
なぜ裏・市長さんにあげなければならないのですか?
その次は、ディズニーランドのクランチチョコレートを
寄越せとか、
エスカレートしそうで怖いですわ。

by 青山実花 (2020-10-24 00:20) 

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