「二階堂家物語」 [映画]
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〔2018年/日本〕
奈良県天理市。
二階堂辰也(加藤雅也)は、
一人息子を亡くして以来、
意気消沈し、
気持ちは常に暗いままだ。
そのせいで、妻とは離婚し、
今は、娘・由子(石橋静河)と、
母親・ハル(白石和子)と
3人で暮らしている。
辰也の落ち込みは、
息子を失った事より、
二階堂家の跡取りがいなくなってしまった事が
大きい。
再婚するか、
由子に婿養子を取るか、
常にその事で頭がいっぱい・・・。
ひゃ~、
まさに女は「産む機械」。
それも男児限定。
そんな映画。
冒頭から凄い。
加藤雅也さんの母・白石和子さんは、
加藤さんの次期嫁候補に向かって、
「あなたに男の子が生めなかったら、
妾を作る事になるが、それでもいいか」と聞く。
21世紀になっても、この家だけ、
大奥のようだよ(笑)。
で、加藤さん。
最初から最後まで、
彼が笑顔を見せる場面は殆どなく、
365日24時間、
ただひたすら、
跡取りの事だけを考えている・・・
ように見える。
私のような者に言われたくないだろうけど、
「もっと何か、楽しみを見つけたら?」と言いたくなる(笑)。
この現代においても、
本当に、このような家があるのだろうか。
そりゃあ、奥様も出て行くはずだわ。
大切な「男児の子育て」という役目がなくなったら、
自分がいる理由がないし。
石橋静河さん演じる娘も可哀想だ。
彼女には、実は恋人がいるのだけれど、
そんな雰囲気だから、
家に連れてこられないでいる。
連れてこられない恋人って、
どんな男なんだろう、
二階堂家の婿養子として、とても受け入れられないような、
ヘビメタ野郎とか、
パンク野郎とかだったら笑える、
いや、もしかして、今の時代、女性という事も有り得る、などと、
色々想像していたら、
ネタバレしてしまうけど、
なんと恋人は、白人男性。
二階堂家が何より大切にしている、
家系図に、
ついにカタカナ名が載る日が来るのか?
と面白く思った。
いや、皆さん真剣なので、茶化していけないが。
評価 ★★★☆☆