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「ハロルド・フライのまさかの旅立ち」 [映画]

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〔2022年/イギリス〕


定年後、静かな日々を過ごしていたハロルド・フライの元へ、
元同僚女性・クイーニーから手紙が届いた。
クイーニーは、現在、ホスピスに入っており、
余命いくばくもないという。


クイーニーに返事を書き、
投函しようと家を出たハロルドは、
このまま歩いて、
クイーニーに会い行こうと決める。


それは800キロもの長い道のり。
ケータイは家に置き忘れ、
着替えもない。
妻に電話して、
自分の決心を伝えると、
馬鹿な事を考えずに、
早く帰れと怒られるばかり。


しかし、ハロルドは、
どうしてもクイーニーに伝えたい事があった。
自分が着くまでは、
どうか生きていてほしいと、
ホスピスにハガキを送りながら、
彼は歩き続け・・・。





ある思いから、
元同僚女性に会うために、
800キロという道のりを、
歩いて行こうと決意する、
老人の物語。


それはもう、
単なる思い付きからの行動で、
観ているこちらは、
「あぁ、どうか無理はやめてください。
 行くなら、交通機関を使ってください」と
言いたくなるような、無謀さで。


それに、もと同僚女性に会いに行くのはいいけれど、
家で心配している、
妻の気持ちはどうなるの?
妻を放っておいてでも、
しなくちゃならない事なの?
と言いたくなって。


しかし、話しが進むにつれ、
ハロルドさんと妻の悲しい過去が分かってくる。
その事がきっかけで、2人の間に溝ができ、
彼らは長い期間、仮面夫婦として生きてきた。


ハロルドさんは、同僚女性に、
恋愛感情とは全く別の、
ある思いがあったし、
妻は妻で、
ハロルドさんに、ある隠し事があることが分かる。


ハロルドさんが歩いてゆくと、
次第にその事が世間に知れ渡り、
支援者というか、ファンというか、
そういう人たちが一緒に歩くようになる。


その人数は100人?くらいか、
とにかく、凄い数になってしまい、


「うわぁ、ちょっと私には無理だなぁ。
 一人、もしくは数人だから、自分に丁度いいペースで歩けるのであって、
 こんな集団行動、私にはできない」
と思ってしまった(笑)。


その思いはハロルドさんも同じだったようで、
彼は、みんなに気付かれないように、
一人、集団を離れて歩き出す。


ところで、やっぱり一番気になるのは、
お金の事。
ハロルドさんは、ケータイを持って出てこなかったけど、
お金の心配をする場面は、
特になかった。
お財布やカードが、
一瞬、家のテーブルに置かれていたような気もしたけど、
なんとかなったのかしら(笑)。


評価 ★★★☆☆

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