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「脱獄者」 [映画]

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〔1967年/日本〕


敏腕刑事・大下一郎(丹波哲郎)は、
暴力団の麻薬抗争の件で、
警察の取り調べてを受けている男を見て、驚く。
それは、7年間も行方不明になっていた、
弟の三郎(藤巻潤)だった。


三郎は、一郎を憎んでおり、
麻薬に関して、
何も自供しないまま、
釈放される。


一郎は、三郎を真人間にしたいと願っていたが、
三郎は悪の道から抜ける事はなく、
ついに、一郎は暴力団の罠に嵌まり、
殺人の濡れ衣を着せられてしまう。


刑務所に入った一郎は、
ある日、一人の囚人が死んだことで、
その遺体の入った棺桶に入り、
脱獄する計画を立て・・・。





大映の映画は、
とにかく全部観ておきたい、という理由で
観にいったわけだけど、
小作品ながら、とても面白かった。


クライマックスは、
何といっても、
タンバリンの脱獄の場面だろう。


無実の罪で、
服役しているタンバリンは、
囚人の一人が病死した事を知る。


それを利用して、
脱獄しようと考えた彼は、
作業中、わざと怪我をして、
医務室と霊安室のある建物で、
一晩、泊まる事になる。


深夜、
棺桶の中にある遺体を、
自分のベッドに運び、
自分が棺桶に入るという、
まぁ、単純な方法で脱獄を図るんだけど、
これが、結構、
緊張するのだ(笑)。


最近の、
CGなどを使った凝った映像を
見慣れた目には、
とてもシンプルだけど、
そこがいい。
コンピュータがどうの、
などというのが全くない、
とにかく、体を張るだけの(笑)。


体を張るといえば、
藤巻潤さんと、敵対するヤクザとの、
決闘の場面が、
まるでヤクザらしくない。


2人の手を鎖で繋いで、
ナイフで闘うとは、
町のチンピラか?
マイコーの「Beat It」か?(笑)


とにかく、もう、
細かい事は気にしない(笑)。
古い邦画の面白さを堪能した。


評価 ★★★★☆

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