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「シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢」 [映画]

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〔2018年/フランス〕


フランスのある村で、
郵便配達員をするシュヴァル(ジャック・ガンブラン)は、
内気で、寡黙で、変わり者。
彼は妻を亡くし、
幼い息子・シリルは親類にもらわれてゆく。


一人ぼっちになったシュヴァルだが、
ある日、郵便配達の途中で、
未亡人・フィロメーヌ(レティシア・カスタ)と出会い、
恋に落ち、再婚。
その後、長女・アリスが生まれる。


不器用なシュヴァルは、
アリスをどうやって喜ばせればいいのか分からない。
そんな時、
道端で奇妙な石につまずいた彼は、
アリスのために、
手作りの宮殿を建てる事を思い付く。


自宅の庭先で、
懸命に宮殿作りをするシュヴァルを
人々は、馬鹿にし、笑っていたが・・・。





自分が物を知らない人間だと、
自覚はしていたつもりだけど、
今回、その思いをさらに強くし、
情ないような気持ち。


まさか、この、
「シュヴァルの理想宮」という建造物が、
ウィキペディアに載っているほど有名で、
画像検索すると、
沢山の写真がヒットするだなんて、
夢にも思ってなかった。
どうも私は、
今までの人生で一度も、
「シュヴァルの理想宮」を知る機会がなまま、
ここまで来てしまったものと思われる。


それにしても凄い、
シュヴァルさん。


建築についての知識は一つもなく、
ただただ、
娘を喜ばせたいとの一心で、
不思議な宮殿を建ててゆく。


写真を見ると分かるけれど、
その宮殿は、かなり大きく、
めちゃくちゃ手が込んでいる。


およそ、150年も前の事、
車も重機もなく、
手押し車一つで、
石とセメントだけで、
それを作ったというのだから、
本当に驚き。


完成までに33年がかかったというけれど、
その間に、
とても悲しい事、辛い事が、
沢山起こる。
他人から嘲笑も受ける。


でも、「継続は力なり」だ。
「理想宮」は次第に世界中に知られるようになり、
見学に来たピカソも、
絶賛したという。


私がとても、興味深く思ったのは、
もし、同じ時代に、
日本人が、同じように建物を建てたとしても、
「シュヴァルの理想宮」のような形には
決してならなかっただろうな、って事。
同じ時代でも、国が違うと、
作るものも、こんなに違う。


それから、すみません、
私の性格上、
ちょっとだけ茶化させて(笑)。


このシュヴァルさん、
とても寡黙で、
最初の妻の葬儀の時なんか、
墓石の陰に隠れて、
人前に出て来られないくらい、内気。
よく結婚して、子供作ったな、と思ったくらい。


なのに、すぐ再婚相手が見つかって、
しかも、その相手が、
レティシア・カスタってどういう事?(笑)
それに、すぐまた赤ちゃんが生まれてるし。


内気なのはフリなのか、
内気だけど、手だけは早いのか・・・
・・・って、すみません、
余計なお世話ですね(笑)。


評価 ★★★★☆

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