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「アマンダと僕」 [映画]

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〔2018年/フランス〕


パリで暮らす24歳のダヴィッド(ヴァンサン・ラコスト)と
サンドリーヌは、仲のいい姉弟。
サンドリーヌは、英語教師をしながら、
女手一つで、7歳の娘・アマンダ(イゾール・ミュルトリエ)を
育てている。


そんなある日、
衝撃的な事件が起こり、サンドリーヌが亡くなる。
悲しみにくれるダヴィッドだが、
しかし、泣いてばかりはいられない。


母親を亡くしたアマンダを、
これからどうすればいいのか。
アマンダはダヴィッド以上に、
悲しみに沈んでいるのだ・・・。





心から頼りにしていた姉を失った、
主人公・ダヴィッドの悲しみに涙が出た。
彼は、あまりに辛くて辛くて、
仕事に行く途中、
嗚咽が止まらなくなってしまう。


その様子は、
大海原に、浮輪無しで放り出されたみたいに、
頼れるものは、
もう一つもないような、途方もない不安。
この先、一体、どうやって生きていけばいいのか。


残された姪のアマンダをどうするのか、
私まで悩んでしまう。
アマンダの事は可愛いし、愛してもいるけど、
24歳のダヴィッドが引き取るには、
ちょっと荷が重すぎる。


かと言って、
施設に入れるのも迷う。
見学に行った施設の子たちは、
生き生きと遊んではいるけれど、
自分という血縁者がいるのに、
一緒に暮らさなくていいのだろうか・・・。


親切な叔母(ダヴィッドの父の妹)が、
アマンダを預かってくれるけど、
高齢だし、
日によって泊まる家が変わるのは、
アマンダのためにも良くない・・・。
あー、どうしたらいいんだ。


サンドリーヌが亡くなったシーンが、
大変にショック。
予備知識が何も無かったので、
「え・・・? 一体何が起こったの・・・?」って感じで、
めっちゃ混乱する。


それをここに書いていいのか迷ったけど、
やっぱり書かない方がいいと思うので、書かない。


ただ、その出来事はショックではあるけれど、
さして重要ではない。
どんな理由であれ、
愛する家族を失った悲しみと喪失感が、
この映画のテーマであって、
憎しみを描く事ではない。


無駄なシーンがなく、
行間を読み取るような、
良い映画だった。


評価 ★★★★☆

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