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「singlemom 優しい家族。 a sweet family」 [映画]

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〔2018年/日本〕


愛実(内山理名)は、
白人の夫のDVから逃れ、
11歳のハーフの娘・エミリー(長谷川葉音)と、
北海道のニセコに戻ってくる。


しかし、仕事も中々見つからず、
生活は困窮。
役所は生活保護を受けろというが、
それにもためらいがあり、
将来を考えると、不安だらけだ。


エミリーは、
ミニカー職人の大西(木村祐一)と知り合い、
彼の家に行くようになるが、
大西の欲しがっていた塗料を万引きしてしまい、
愛実のストレスは頂点に達する。


実は、愛実自身も、
子供時代、父親がおらず、
母親から虐待されて育っているのだ・・・。





試写会で観た。


この映画には夢がない。
なーんて書くと、
誤解を受けそうだけれど、
映画でありがちな、
不自然すぎるラッキーな事は起こらない、という意味で、
夢がない。


たとえば、
愛実が、金持ち男と知り合って、
玉の輿再婚するとか、
高給がもらえて、
しかも水商売でない仕事に就けるとか、
全くの赤の他人が、
いきなり無条件で金銭の援助をしてくれるとか、
そういった「有り得ないでしょ」的なエピソードは全くなく、
物語は最後まで現実的。


それもそのはず。
この映画は、
フィクションの体で作られてはいるけれど、
監督さんが、
実際のシングルマザーたちの声を聞いて作った、
いわば、実話なのだそうだ。


でも、
夢はないけど、
希望はある。


愛実とエミリーの仲は悪くはないし、
愛実は、地域とコミュニケーションをとりながら、
生活できる道を模索する。
いい映画だった。


上映後、
松本和巳監督、
内山理名さん、
長谷川葉音ちゃんによる、
舞台挨拶があった。

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内山さんは、映画の中で、
「頑張れと言われても、どう頑張ればいいの」という
セリフに、
すごく共感したと話されていて、
確かにそうだよなぁ、
なんか分かる、と肯いてしまった。


それから、長谷川葉音ちゃん、
きちんとお話しする様子に、
しっかりしているな、と思い、
それに、
とっても美少女でした。


評価 ★★★☆☆

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