「おれの行く道」 [映画]
〔1975年/日本〕
千葉県成田市で旅館を経営する土屋家で
母親の一周忌の法要を行うため、
6人の子供たちが集まった。
そこには、祖母のキク(田中絹代)も来ていた。
キクが、最近、
北海道の広大な土地を売り、
2億円の金を持っている事を、
孫たちは知っている。
長男・栄一(河原崎長一郎)
次男・健二(北浦昭義)
長女・松子(弓恵子)
次女・竹子(夏純子)は、
その金を狙い、
「キクは自分が引き取って、面倒をみる」と言い張り、
誰も一歩も譲らない。
ところが、キクが、
その2億円を、
全額老人ホームに寄付をしてしまった事が分かった。
栄一たちは、途端に、
手の平を返したように、
キクを邪魔者扱いに。
そんな兄たちの態度に、
三男・耕三(西城秀樹)と、
三女・梅子(池上季実子)は憤り・・・。
西城秀樹さんが亡くなった。
第一報を聞いた時は、
ショックで、悲しくて、
それは、日本中の多くの方が、
同じ気持ちな気がする。
病気になられたあとは、とても大変だったと思うけど、
それより私は、
元気いっぱいだった頃の、
ヒット曲を連発していた時のお姿が見たくて、
YouTubeで検索して、
沢山の曲を聞いて、歌った。
それから、
以前から、DVDを繰り返し見ている昭和のホームドラマ、
「寺内貫太郎一家」の、
周平役も大好き。
特に、梶芽衣子さん演じる、
足の不自由な姉を大切にする「周ちゃん」の演技が素晴らしく、
セリフを空で言えるくらい。
ワイルドで、カッコよくて、
悪い噂なんか、
一つもなかった西城さん。
彼がもうこの世にいないなんて、
いまだに信じられない。
西城さんが出演している映画で、
未見の作品を観たい、と思い、
ソフトを探してみたら、
この「おれの行く道」を見つけたので、
早速借りた。
西城さんが、
あの名女優・田中絹代さんと
共演していたというのが驚き。
ただ、タイトルやジャケットに反して、
西城さんの出番はめっちゃ少ない。
ネットでは、
「忙し過ぎたからだ」とか「怪我をしていたからだ」とか、
色々な説が書かれているけれど、
まぁ、私は、
やっぱり単純に、忙しかったからかなぁ、と思う。
「寺内貫太郎一家」の翌年の映画、
というわけではないだろうが、
お約束の(?)、ちゃぶ台返しのシーンがある(笑)。
ドラマでは、小林亜星さんがしていた事だけど、
それを西城さんが踏襲していて、笑える。
田中絹代さん演じる祖母が、
2億円を老人ホームに寄付してしまったと聞いた時、
欲張りな私は、ちょっとショックで、
孫たちに面倒をみてもらうために
北海道の土地を売って、上京したのだから、
ある程度の「お土産」は必要だったのでは、
と思ったりしたけど、
ちゃんと、オチがあった(笑)。
評価 ★★★☆☆