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「青い夜霧の港町」 [映画]

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〔1956年/日本〕


ボクシングのチャンピオン・大倉健(大木実)は、
試合中、対戦相手の内藤剛を殺してしまった事から、
リングを降り、
今は船乗りをしている。


内藤の墓参りに行った大倉は、
内藤の未亡人・和江と出会い、
互いに心惹かれる。


しかし、内藤の弟・次夫は、
大倉に激しい憎しみを気持ちを募らせており、
いつか、ボクシングで
大倉を倒そうと、
懸命に練習している。


大倉は、リングに戻る気はなかったが、
ある事情から、金が必要となり、
大陽興行社長・関口に
借金の申し込みに行く。


関口が金を貸す条件は一つ。
大倉が次夫と試合をする事・・・。





ボクサーが、
試合中、対戦相手を死なせてしまい、
本人も、家族も、
その事で苦しみ続ける、って、
映画やドラマで、
よくある話のように思うのだけれど、


実際のところ、どうなんだろう。


現実にそのような事があったとして、
死なせてしまったボクサーが、
悩むのは分からないもないけれど、


家族は、
その相手を、そこまで憎むものなのだろうか。
喧嘩して殴った、とかではないわけだし。
もちろん、同じ立場にならない限り、
答える事はできない問題なんだろうけど。


それから、
死なせてしまったボクサーと、
未亡人、もしくは姉(妹)が
恋仲になるというのも、
お約束な気がするんだけど、
これは、ある種の、
ロミオとジュリエット効果みたいなものがあるんだろうか。
好きになってはいけない相手に、
恋してしまった、みたいな。


それにしても、
なんなんだ、この主人公は。


未亡人の和江が、
恋心を告白し、
「私を離さないで」とまで言っているというのに、


「僕も、あなたが好きです。
 でも、でも、僕は、ボクシングを捨てて海に出た男です」と、
彼女を振り切って、
船に乗ってしまう。


据え膳食えよー、
こんな綺麗な女が食っていいって言ってんだから、
食ってくれよー、
何、やせ我慢しちゃんてんの?と、
観ているこちらが、
地団太踏みたくなるようなラスト(笑)。


評価 ★★★☆☆

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