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「セリーナ 炎の女」 [映画]

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〔2014年/チェコ〕


1929年。
グレート・スモーキー山脈の
奥深い場所で、
ジョージ・ペンバートン(ブラッドリー・クーパー)は
製材所を営んでいる。


ある日、ジョージは、
火事で焼け出され、
家族を失った、
美しい女・セリーナ(ジェニファー・ローレンス)と出会い、
結婚する。


二人の愛は、揺るぎないものに思われたが、
セリーナは流産し、
2度と子供を産めない体になってしまう。


セリーナの気持ちは荒れ、
いつしか、その憎しみが、
ジョージの昔の恋人で、
彼の子供を産んだ女に向けられ・・・。





ブラッドリー・クーパー命の女友達に
誘われ、
急遽、観に行くことになった。


私はもう、
どんな映画でも観たいので、
他の事ならともかく、
「映画行こう」と言われると、
すぐ付いて行ってしまう(笑)。
幼児だったら、誘拐されているところだ。


この映画、
「世界にひとつのプレイブック」や
「アメリカン・ハッスル」の、
クーパーと、ジェニファー・ローレンスのコンビだというのに、
上映しているのは、
日本で1館だけ。
「未体験ゾーンの映画たち2018」という企画の中の
1本らしい。


人気の2人だというのに、
抱き合わせ販売みたいな風にされるって、
どういう事なんだろう。
いや、別に憤っているわけではなく、
映画業界のからくりって、
よく分からないなぁと思って。
二人ともアメリカ人なのに、
チェコ映画というのも不思議だし、
2014年の作品を今頃?とも思うし。
まぁ、ヒットが見込めないというのが、
一番の理由なんだろうけど。


で、映画。


深い愛情で結ばれていたはずの夫婦が、
流産をきっかけに、
妻が狂気に変わり、
夫の昔の恋人を
殺そうとまで
思い詰める物語。


ただの「昔の恋人」というのなら、
そこまで憎しみを向けないんだろうけど、
決定的なのは、
永遠に子供を持てなくなってしまった妻に対して、
恋人は、夫の子供を産んでいるという事実。


しかも、夫は、
隠してはいるけれど、
その子供に対して、
断ち切っても、断ち切れないほどの
愛情を持っているらしいことが、
嫌でも伝わってくるのだから、辛い。


嫉妬の感情は理屈ではないし、
心で荒れ狂う、
その嵐を持て余し、
追い詰められるのだから、
始末が悪い。


この映画の面白い所は、
夫は結構、
ワルというか、
保身のためなら、
何をしても構わないと思っている所。


「そ、それをしたら駄目でしょ」と思う場面が、
何度もある。


でも、私は、
不思議とそれがイヤではなかった。
良い面ばかりの人間はいない。
表の顔もあれば、
裏の顔もある。
誰だって、自分が一番大事だろう。
それが人間なんだろうなぁ、と。


評価 ★★★☆☆

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