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「ナイル殺人事件」 [映画]

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〔1978年/アメリカ〕


最近、莫大な遺産を相続したリネット(ロイス・チャイルズ)は、
親友・ジャクリーン(ミア・ファロー)から、
ジャクリーンの恋人・サイモン(サイモン・マッコーキンデール)の
仕事の世話をしてほしいと頼まれる。


数か月後、
リネットとサイモンが電撃結婚をする。
そう、サイモンはジャクリーンを捨て、
美しいリネットを選んだのだ。


ところが、
夫妻が新婚旅行に出掛けたエジプトの
行く先々にジャクリーンが現れては、
汚い言葉で、二人を罵る。


ナイル川下りの船に乗った夫妻だが、
そこにも、ジャクリーンは乗船。
さらに、船には、
リネットに恨みを持つ者が
多数乗り合わせていた。


ついにリネットが銃殺された。
船には、名探偵ポアロが乗っており、
事件解決に乗り出すが・・・。





今年の初めに、「オリエント急行殺人事件」を観て、
感想を書いたばかりだけれど、

http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2018-01-02
映画の最後に、
次は「ナイル殺人事件」が映画化されるような事が
仄めかされていたので、
これはもう、
1978年版を先に観ておこうと思い、
借りてきた。


うん、
こちらもなかなか面白い。


狭い、限られた空間での殺人事件、
そこにいる人間の全員が、
被害者に何らかの恨みを持っている、などの点が、
「オリエント~」に似ていなくもないけれど、


当然の事だけど、
犯人も、動機も、
全然違う。


何と言っても、
面白いのはジャクリーンを演じるミア・ファロー。


リネットとサイモンが、
新婚旅行先のエジプトのピラミッドの頂上で、
熱烈なキスをしていると、
なんと、ジャクリーンが、
鬼のような形相で、
そこに登ってくる。


それはもう、
「出たーーーーー!」としか言いようのない
登場の仕方で、
恋人に捨てられた挙句、
親友と結婚されてしまった女の、
憎悪と哀しみに満ちた、
凄い表情を浮かべている。
その場面だけでも、観る価値あり。


自分を捨てた男の新婚旅行先を
付いて回るって、
どんだけ執念深いの。
当時は、おそらくまだ、
「ストーカー」という言葉も概念もなかったのだろう。
劇中、彼女がそう呼ばれる事はなかったけど、
今だったら、
その場で通報されても、
おかしくないレベル。


その後、リネットが殺され、
当然、一番最初にジャクリーンが疑われるわけだけど、
彼女にアリバイがあるのは、
観ているこちらが、一番良く知ってる。
じゃあ、誰が犯人?って流れで。


ポアロは、犯人候補の乗客一人一人に、
「あなたなら、こんな方法で殺せたはずだ」と
説明し、
その仮定の映像が流れるので、
とても分かりやすい。


気になるのは、
リメイク版の「ナイル殺人事件」が
一体いつ頃公開されるんだろうって事。


できれば、この感動を忘れないうちに、
早く観せてほしいなぁ。←ワガママ~(笑)。


評価 ★★★★☆

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