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「パリの哀愁」 [映画]

parisnoaishu.jpg
〔1976年/日本〕


パリに留学中の二郎(沢田研二)は、
セーヌ川にかかる橋の上で、
美しい女・マリー(クローディーヌ・オージェ)と出会った。


マリーの夫は、
悪徳密輸業者で、
マリーは離婚を望んでいたが、
嫉妬深い夫は、
それを了承しない。


二郎とマリーは駆け落ちするが、
過激派と間違えられた二郎は
逮捕されてしまい、
拘留中、マリーは死んだと聞かされる。


失意のまま、日本に帰った二郎は、
幼馴染の伊都子(浅野真弓)から
逆プロポーズを受けるも、
マリーを忘れられない。


すると、死んだと思われていたマリーが、
二郎を訪ねてきて・・・。





かなり以前、この映画の存在を知った時から、
もうずっと観たくて観たくて、
でも、ソフト化されていないので、
ほぼ諦めかけていたのだけれど、
なんと、
先日、池袋の新文芸坐で開催されたのが、
ジュリー祭り。


julie.jpg

どうやら今年は、
沢田研二デビュー50年らしく、
そのプログラムに、
この「パリの哀愁」が入っており、
その日はウキウキして出掛けたというわけで。


以前にも書いたけれど、
 ↓
http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2013-03-18
名画座で沢田研二さんの映画がかかると、
普段は、年配の男性客が多い劇場に、
女性が格段に増える。
明らかに、リアル沢田さん世代でない方も沢山いる。
沢田さんがいかに、永遠に女性から憧れの存在なのかを
強く感じる。


で、映画。


思っていたより悪くなかった。
・・・って、観たいと言っていた割に、
この書き方は変だけれど(笑)。


ストーリーは、沢田さんが、
おフランスで知り合った女性と恋に落ちて、
別れる、別れない、
の繰り返しではあるけれども、


ただ、よくある、
外国なのに、言葉は日本語、という安い作りでなく、
沢田さんは、日本人と話す以外の場面は、
全てフランス語を話し、
きちんとした映画作りへの
気持ちが感じられるようになっていた。


ネットに落ちていた噂なので、
真偽は分からないけど、
沢田さんは、そのフランス語で、
大変なご苦労をされたそうだ。


映画では流暢に話しているように見えるので、
「誰も僕の苦労を察してくれないのが悔しいなぁ」と
当時、話されていたとか。


でも、それって、
誇りに思っていい事ではないでしょうか。
努力の過程が見える人より、
サラっとへっちゃらな顔をして、
何事をもこなす人の方が、
私にはカッコよく思えるもの。


途中、
面白く感じる場面が色々ある。


沢田さんが、
とにかく細くて、
足なんか、棒のよう。
そのせいか、
マリーと一緒にいると、
彼女の方が、一回り体が大きく、
なぜ、この女優さんが、
相手役に選ばれたのかなぁ、とか(笑)。


それから、マリーが
自動車電話で会話する場面に
驚いたり。
こんな昔から、
もう自動車電話って、あったんだ、と。
マリーの夫が大金持ちという設定のせいもあるけど。


オチは、
どこかに書かれていたのを読んで知ってはいたけど、
そこに書かれていたほど、
「唐突」な感じは私はせず、
納得できた。
ちゃんと伏線があったし、
そういう時代なのねと思えたし。


この映画のタイトルは、
「パリの哀愁」だけれど、
どうやら、世の中には、
「哀愁のパリ」という映画もあるらしい。


でも、ざっと検索した感じ、
ソフト化はされていないようだ。
うーん、観たい。
この映画とは何の関係もないんだけど、
なんとなく(笑)。


評価 ★★★☆☆

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