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「父の秘密」 [映画]

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〔2012年/メキシコ〕


ロベルト(ヘンナン・メンドーサ)は最愛の妻を交通事故で亡くし、
心機一転するため、
娘のアレハンドラ(テッサ・イア)と、
メキシコシティに引っ越す。


アレハンドラは新しい学校で友達もでき、
楽しそうにしている。
しかしロベルトは、妻を失ったショックから、
なかなか立ち直れていない。


友達の別荘に泊まりがけで遊びに行ったアレハンドラは、
そこでボーイフレンドのホセと性行為に及び、
その様子をホセのケータイで撮影する。


ところがホセがその動画をネットにアップし、
学校中が噂で持ちきりとなる。
そしてアレハンドラは、それがきっかけで、
壮絶なイジメの対象となってゆく。


修学旅行に出かけた先でも
激しいイジメに遭い、
アレハンドラは、そのまま姿を消す。
学校は彼女が死んだものと大騒ぎとなり、
イジメが発覚、
ロベルトの怒りは頂点に達し・・・。





辛くて辛くて、観ていられないほど辛い。
どこの国でもイジメはあるのだと、
分かってはいるけれど、
ここに出てくる少年少女たちのしている事は、
イジメではなく犯罪じゃないか。


主人公のアレハンドラは、
ボーイフレンドが撮影した性行為の動画がきっかけとなって、
イジメを受けるのだけれど、
トイレに男子生徒が入って来てセクハラされたり、
女生徒が作った、怪しげなケーキを無理矢理食べさせられたり、
地獄としか言いようがない。


修学旅行先でおこった事は、
酷すぎて、体に力が入ってしまう。
アレハンドラは、生徒たちから、
バスルームに閉じ込められ、
旅行の間じゅう、そこで寝泊まりする。
そして、入ってきた男子生徒に凌辱までされてしまう。


動画が出回ってしまったせいで、
生徒たちは、彼女には、
何をしてもいいみたいな雰囲気が蔓延してしまっている。


私は声を大にして言いたい。
特に若い女の子に。


今、どんなに好きな恋人がいたとしても、
絶対に、絶対に、
性的な動画や写真を撮らせてはいけない。


恋愛に夢中な最中は、
「この恋は永遠」と思うだろう。
その気持ちは分かる。
でも、いつしか熱情が冷め、
女の方からか、
男の方からか、
どちらかが別れを切り出した時、
相手が逆上しないという保証はない。


いや、もしかしたら、
その恋は永遠かもしれない。
2人はいつまでも仲良く、
撮った動画や写真は、
素敵な思い出になる事もあろう。


でも、それらを保存してるPCやケータイがウィルスに感染したら?
盗まれたら?
落したら?
あっと言う間に動画は流出し、
世界の裏側まで出回ってしまう。


私のような、いい年をした大人が
こんな事を言ったって、
小うるさいだけだろうけれど、
傷つく可能性のある行為は、
極力しない方がいいという、大人の分別。


これからの家庭や学校は、
そういった教育も必要だと思うなぁ。


評価 ★★★☆☆