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「日本一のワルノリ男」 [映画]

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〔1970年/日本〕


東北の高校教師・日本兵介(植木等)は、
東京の会社「世界陶器」に就職した教え子・白坂八郎(加藤茶)が
起こした不祥事を詫びに、上京する。


八郎が会社を飛び出したため、
その穴埋めに、
八郎が見つかるまで、
「世界陶器」の社員として働くことになった兵介は、
知り合ったソープ嬢と、その仲間を、
「世界陶器」の女工にと、紹介する。


その実績が認められ、
係長になった兵介。
今度は、無名のモデルを使って、
商品の売り込みを大成功させる。


またまた、実績が認められ、
課長になった兵介は、
今度は、新しく作られる予定の大型ホテルの、
バスルームやトイレを、
全て「世界陶器」の品を採用させる事に成功。


部長になった兵介は、
常務が企てる、
会社乗っ取りの陰謀を阻止し、
ついに社長に就任するが・・・。





まるで出世魚のように、
調子の良さだけで
出世してゆく男という、
植木等さんお得意のストーリー。


植木さんの、
「気が付くと出世している男」の映画を観ると、
いつも、
「えーっと、彼は何でこんなに偉くなってるんだっけ?」と、
振り返らずにはいられない。
それくらい、とんとん拍子に事が進む。


そして、それがとっても羨ましい。
そんな風におちゃらけながら人生の荒波を越えてゆけたら、
どんなにいいだろうって(笑)。


しかも、この映画の植木さんは、
サラリーマンですらない。
高校教師が、生徒の不祥事を謝りに行っただけなのに、
気が付いたら社長なのよ、社長にまで昇りつめるのよ(笑)。


もちろん、彼は調子がいいばかりではなく、
努力もしている。
まず、先見性があって、
相手の行動を読んで、
先回りするのがとっても上手い。


それから、咄嗟の機転が利く。
危機に強い。
運もいい。


植木さんのこの手の映画は、
夢物語だ。
でも、これくらいなら自分だって
何とかなれるかも、と思えてしまう。
実際には無理なんだけど、もしかしたら、と。
だから楽しい。
だから大好き。


評価 ★★★★☆

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