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「デス・レース2000年」 [映画]

deathrace2000.jpg
〔1975年/アメリカ〕


西暦2000年。
アメリカで、毎年恒例の、
大陸横断レースが行われようとしていた。


参加するのは、5台。
運転するのは、
フランケン(デヴィッド・キャラダイン)、
ジョー(シルヴェスター・スタローン)、
ネロ(マーティン・コープ)
ジェーン(メアリー・ウォロノフ)、
マチルダ(ロバータ・コリンズ)
の5人と、
それぞれの助手席に乗るナビゲーターの合計10人。


実はこのレース、
スピードだけでなく、
ゴールまでに、
何人の人間を轢き殺せるかを競う、
殺人レース。
その様子は中継され、
人が死ぬ度に、国民は大喜び・・・。





大陸横断のレースをしながら、
轢き殺した人間を点数に換算し、
その合計点を競うという、
なんとも悪趣味な映画。


でも、不謹慎だけど
コメディタッチで、
結構笑える。
こんな内容のせいか、
作られて42年経った今でも、
カルト映画としての人気を誇っている作品(笑)。


各車の造形も漫画のようだ。
前面には、
人を殺しやすいように、
刃物のようなものが突き出していて、
これが、狙われた人の体を貫く。


しっかし、
毎日映画ばかり観ていて、
私の感覚も麻痺しているのだろう。
人が轢かれているのに、
「ま、こんなものか」としか思わず、
それほどのショックはない。
こんなことに慣れてはいけないんだけど。


まぁ、不謹慎だという意見は、
ひとまず置いておいて、
映画を楽しんだもの勝ち、という事で、
ルールを説明するけど、


轢かれた人は、
年齢や性別によって、
点数が変わってくる。
なぜか、若者より、老人の方が
点数が高い。
老人の方が轢きやすいと思うんだけど、
何でなんだろ。


で、老人ホームの前の道では、
安楽死を希望する、
車椅子に乗った老人たちが、
横一列に並んで、
車を待っている場面がある。
ブラックすぎでしょ(笑)←笑っちゃいけないが。


2つ疑問なんだけど、
まず、
これって、轢いた人が死んでなかったら、
点数はどうなるんだろう。
殺したつもりだったけど、
怪我で済んだって場合。


2つ目。
運転者たちは、互いを殺し合ってもいいらしい。
それなら、
最初から、通行人を殺して点数を稼ぐより
ライバルを殺す事に
力を入れた方がいいんじゃない?(笑)
生き残れば優勝なんだから。


この映画が作られた、1975年の頃には、
2000年になったら、
社会はこうなってる、と予想されていたというのが、
今だから笑える。


2017年の今、
テロや、ミサイルの脅威は、2000年の頃より高まってはいるけど、
普通の人々が、
人が死ぬ様子をテレビで観て、
拍手喝采するような社会にはなっていない。
そこには、ちょっとホッとする。


評価 ★★★☆☆

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