「秘密 THE SECRET」 [映画]
〔2007年/フランス〕
眼科医のベン・マリス(デイヴィッド・ドゥカヴニー)は、
妻・ハンナ(リリ・テイラー)と、
反抗期真っ只中の娘・サマンサ(オリヴィア・サールビー)との
3人家族。
ある日、ハンナの運転する車が、
事故を起こし、
助手席に乗っていたサマンサ共々、
危篤状態となってしまう。
結局、ハンナは亡くなり、
サマンサだけ生き残るが、
言っている事がおかしい。
自分は、サマンサではなく、
ハンナだと言うのだ。
最初は、
サマンサが混乱しているだけだと思ったベンだが、
2人だけしか知らない秘密を話すサマンサに、
次第に、彼女の体にハンナが乗り移ったのだと
信じるようになる。
見た目はサマンサになったハンナは、
学校に通うようになるが・・・。
東野圭吾さんの傑作小説「秘密」を
広末涼子主演で映画化したものは、
以前に観たけれど、
↓
http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2011-04-01
まさか、フランスでリメイクされているとは知らなかった。
まず、欧米の映画らしく、
夫婦がイチャイチャイチャイチャ、
思春期の子供がいても、
まるで平気でキスしたり、抱き合ったり。
もちろん、それは、
その後、起こる悲劇を、
観る者により悲しく感じさせるための
演出なのは分かってるけど。
夫婦、親子の葛藤は、
多くの方が書かれているので、
いいとして、
見た目は娘、
心は母、という女性が、
高校に通い始める、
そこでの展開が興味深かった。
母は、娘の男性関係や、
大麻を吸っている事などを知り、
最初は、大変なショックを受ける。
けれど、娘の体に慣れてゆくにつれ、
次第に遊ぶようになり、
ドラッグを経験。
彼女のセリフから察するに、
どうやら、体中にパワーやらホルモンやらがみなぎって、
発散せずにはいられないらしい。
なるほどね。
若いってそういう事なのね。
自分が高校生の頃は、
そんな事、気付きもしなかったけど、
そう言われれば、分かる気もする。
日本版ほど、心の機微は感じられないけど、
欧米版だと割り切れば、
楽しめる。
不思議なのは、
この映画が、
日本で未公開だった事。
東野さんの原作なのだから、
日本で公開しても良さそうなのに。
何か事情があったのだろうか。
評価 ★★★☆☆