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「やくざの横顔」 [映画]

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〔1970年/日本〕


やくざの組長の息子・本堂哲平(渡哲也)は、
兄を殺した親和組幹部2人を射殺した。


服役後、
1年間、船に乗っていたが、
この度、横浜に寄港し、
父に連絡するも、
もう二度と帰って来るなと言われ、
愕然とする。


そんな中、哲平は、数人の男に襲われる。
それを助けてくれたのが、
山田銀造(内田良平)と名乗る男だった。
哲平は、どこか影のある銀造が気になる。


また、哲平は、
見知らぬ女・りつ子(香山美子)に声を掛けられ、
親しくなり、
少しずつ、明るさを取り戻してゆく。


ところが、銀造が、
親和組に雇われ、
哲平を狙う殺し屋である事や、
銀造とりつ子が元夫婦である事が分かり・・・。





渡哲也のヤクザ物だけど、
それほどドンパチした場面があるわけでなく、
また、
「筋を通す」とか、
「義理」だの「人情」だのと、
面倒くさい事は殆ど言わないので、
女の私でも結構楽しめる。


それに、女の描き方が、
割と丁寧で、好感が持てる。


まずは、香山美子さん。
彼女は、
やくざの組長の情婦だったが、
組員と出来上がってしまった過去がある。


そんな彼女が、哲平と知り合い、
彼に惹かれていくわけだけれど、
組員を完全に忘れたわけじゃない。


しかも、その組員と再会すると、
彼が殺し屋になっていて、
哲平を狙ってるってんだから、
すごい偶然だ。
(そこは突っ込みたいが、突っ込まずにおこう(笑))。


もう一人、忘れちゃいけない女がいる。
それは、哲平が殺人を犯す前に、
恋人だった丘みつ子さん。


彼女は、ずっと哲平の帰りを待っている。
哲平が、
「俺とはもう関わるな」と言っても、待っている。
観ていて、切なくなってしまう。


そして、丘さんの弟を演じているのが、
沖雅也さん。


さほど重要な役ではないけど、
まだ18歳で本当に可愛い。
姉を思いやる弟の役を好演していた。
まだもう少し、沖雅也ブームは続きそう(笑)。


評価 ★★★☆☆

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