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「恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム」 [映画]

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〔2007年/インド〕


ムンバイの脇役専門俳優・オーム(シャー・ルク・カーン)は、
人気女優・シャンティ(ディーピカー・パードゥコーン)が大好き。
なんとか彼女に近付きたいと願ううちに、
あるきっかけから、友達づきあいができるまでになる。


ところがある日、オームは、
シャンティと、
売れっ子プロデューサー・ムケーシュ(アルジュン・ラームパール)が
秘かに結婚している事を知り、大ショック。
しかも彼女は、妊娠しているらしい。


実は、ムケーシュは、更なる成功を夢見て、
シャンティを疎ましく思っていた。
ある日、映画のセットにシャンティを呼び出したムケーシュは、
火を放ち、彼女を焼き殺してしてしまう。
そして、それを助けようとしたオームも死ぬ。


しかしオームは、死んだ瞬間、
同じ病院で、赤ちゃんとして生まれ変わり、同じオームと名付けられる。
30年後、彼は大スターとなるが、
自分に起こるフラッシュバックを不思議に思っていた。
体験した事のない景色が、
何度も頭の中に浮かぶのだ。


ムケーシュに会った彼は、
ハッキリと前世の記憶を取り戻した。
ムケーシュがシャンティを殺したのだ・・・。
その日から、オームの復讐が始まる・・・。





相変わらずのインド映画。
復讐劇でありながら、
皆が集団で歌って踊る(笑)。


インド映画は大抵長いけれど、
これも170分もある。
歌って踊る場面を削ったら、
もっとずっと短くなると思うんだけど(笑)、
でも、やっぱりそれじゃつまらないし、物足りない。


この映画のテーマは輪廻転生という、
これまた、インドらしい内容。
人は死んでも生まれ変わる。
そして、悪人には制裁を・・・
観ていて痛快。


インドは最近、
女性に対する酷い暴力が連日のようにニュースになり、
昔の神秘的なイメージはすっかりなくなってしまった。
以前は行ってみたい国だったのに、
今は、絶対行きたくない国にまでなってしまっている。


インド人には、私たちが持っている倫理観など
ないのだろうか、
精神構造が違う?などと思い始めていたのだけれど、
この勧善懲悪な内容を観ると、
決してそのような事はなく、
悪人は決して許さないという、
私たちと全く同じ感性なのが分かる。


ではなぜ、あのような事件が起こるのか。
まぁ、悪い事をするのはほんの一部の人間で、
殆どの真っ当なインド人の方々は、
事件を苦々しく思っているのだろうと思いたい。
そうだ、きっとそうなんだ。


クライマックスは、ちょっとホラータッチで、
そこがまた面白い。
シャンティの無念な思いが伝わってきて、
ちょっと日本の怪談みたい。


シャンティを演じるディーピカー・パードゥコーンが
とっても綺麗。
世界には、知らないだけでこういった美しい女優さんが
沢山いるんでしょうな。


評価 ★★★★☆

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