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「オケ老人」 [映画]

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〔2016年/日本〕


数学教師・小山千鶴(杏)は、
街のオーケストラの演奏会に行って感動し、
自分も、学生時代にかじったヴァイオリンで、
入団したい旨を電話で伝える。


約束の日に練習場に行ってみると、
何かが違う。
彼女が電話をしたのは、「梅が丘交響楽団」。
入団したいのは、「梅が丘フィルハーモニー」。
どうやら間違えてしまったようだ。


「梅響」のメンバーは全員、
今にも倒れそうな老人ばかりで、
しかも、演奏はほぼできていない状態。
さらに彼らは、「梅フィル」とは対立関係にあるらしい。


しかし、勘違いだったと言い出せない千鶴は、
「梅響」の団員にされてしまった上に、
コンマスの野々村(笹野高史)が倒れたせいで、
指揮者をする羽目に。


一筋縄でいかない老人たちに、
ストレス溜めまくりの千鶴だったが、
若いメンバーを募集した事もあり、
遂に演奏会が開かれるまでに成長するのだが・・・。





試写会で観た。


ドラマ、「のだめカンタービレ」の
あまりの面白さに夢中になり、
当然、映画も観に行き、
原作漫画まで読んで、
オーケストラの雰囲気に浸って以来、
このような作品を観るのが楽しみになってしまった私。


もちろん、本物のオーケストラは、
もっと厳しく、
そんな呑気なものではないのだろうが、
演奏が上手くいったときの達成感は、
まるで自分がそこに参加しているような気分にさせてくれる。


この映画は、
杏演じる主人公が、
本意でない、老人ばかりの楽団に入ってしまい、
嫌々ながらも奮闘するという、
まぁ、有りがちな話ではあるが、
杏の持つ、さっぱりとした雰囲気が
上手く生きている、
面白い作品だった。


ここに出てくる老人の皆さん、
人の話を聞かない、
いつも何か食べている、
自分の漬けた漬物を人にあげたがる、など、
ステレオタイプの方々ばかりで、
笑わせられる。


あと、
不謹慎で申し訳ないけど、
途中で亡くなるかたもいて、
でも、それを笑いに持っていく演出はさすが。


一か所だけ、
杏をオーケストラに引き留めるために、
ある方たちの取った行動だけ、
ちょっと好きになれなかったけど。
あれを笑えるかどうかは、
個人の判断だろう。


杏の、恋愛っぽい場面もある。


彼女は年下の同僚・坂口健太郎に軽く片思いしているのだけれど、
彼が、病気で寝ている杏の部屋に、
突然訪ねてきて、
杏、大慌て。
観ているこちらは、大笑い。


そりゃあ困るわ。
病気のせいで、
散らかっている部屋に、
いきなり来られるなんて。
っていうか、
アポなし訪問は、
どんな状況でも無しでしょ(笑)。
ケータイのない時代ならともかく。


左とん平さんが、
「寺内貫太郎」の時のキャラと、
何も変わっていないのも笑えたし、
「金八先生」で理科の教師の役をしていた、
茅島成美さんがお元気そうなのも良かった。


評価 ★★★☆☆

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