「サザエさんの婚約旅行」 [映画]
〔1958年/日本〕
九州に転勤しているフグ田マスオさん(小泉博)が、
久し振りに東京に一時帰ってくるというので、
ウキウキしているサザエさん(江利チエミ)。
ところが、フグ田さんから電報が届き、
仕事で帰れなくなったとの事。
ショック!
そこへ、九州のお祖父さんの法事があると連絡があり、
サザエさんとカツオが、
両親の名代で出掛けることに。
九州に行っても慌て者のサザエさんは、
親戚のみんなに叱られてばかり。
するとそこへ、休みを取ったというフグ田さんが訪ねてくる。
サザエさん、カツオ、フグ田さんの3人は、
九州見物の旅へ。
すると旅先で、
フグ田さんの下宿先の娘で、
宝塚の女優・悦子と出会う。
美しい悦子の登場に、
サザエさんの心は乱れ・・・。
こ、婚前旅行!?
サザエさんとマスオさんが?
それは物語の性質上マズいんじゃ・・・
と、すぐくだらない事を考えてしまう私は、
すっかり汚れちまった女だけど、
タイトルをよーく見ると、
「婚前旅行」ではなく、「婚約旅行」であった(笑)。
いや、しかし、
サザエさんとマスオさんが旅行する事には違いはない。
ただし、カツオ付きだけれど。
お部屋もちゃーんと別々よ。
マスオさんは実に紳士。
もしもだけど、
カツオがいなかったら、どうなっていたんだろう・・・
と、またまたくだらない事を考えてしまうけど、
その時は、旅行自体行かないんでしょうね、
時代も時代だし。
時代といえば、
法事が終わった後の、
親類縁者によるお食事の場面にビックリだ。
親戚のおじさんがカツオに酒をすすめる。
サザエは止めるけれど、
「女は口答えするな!」と言われ、
カツオは日本酒を飲み、むせる。
こんな場面、今なら大問題になるだろう。
大阪のおばさん役を
浪花千栄子さんが演じているのだけれど、
私、浪花さん、大好き。
関西が舞台の映画には
欠かせない方だし、
浪花さんの大阪弁のセリフは、
とっても気持ち良く耳に入ってくる。
ウィキペディアによると、
浪花さんは、一度は芸能界から身を引いているのだけれど、
請われて、ラジオで復帰したのだそうだ。
分かるなぁ。
浪花さんなら、こちらからお願いしてでも
出演してほしいという、その気持ち。
評価 ★★★☆☆