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「太陽のめざめ」 [映画]

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〔2015年/フランス〕


家庭裁判所の少年担当の判事・フローランス(カトリーヌ・ドヌーブ)は、
若い母親に置き去りにされた、
6歳の男児・マロニーを保護する。


それから10年。
成長したマロニー(ロッド・パラド)は非行を繰り返し、
裁判所に呼び出され、
フローランスと再会する。


フローランスの温情で、
少年院送致にならず、
更生施設で生活できる事になったマロニーだが、
新しい教育係・ヤン(ブノワ・マジメル)が気に入らず、
ひねくれた態度は変わらない。


施設の指導員の娘・テス(ディアーヌ・ルーセル)と
恋に落ちたマロニーは、
少しずつ変わっていくと思われた。


ところが、
幼い弟を養護施設に取られたと、
母から聞いたマロニーは、
そこに忍び込み、
弟を連れ出してしまう・・・。





試写会で観た。


とにかく荒れ狂っているという印象の、
少年・マロニー。


なんであんなに荒れるのか。
不遇な子供は沢山いるけど、
全員があんなではないだろう。
もちろん、一人一人、
境遇も感性を違うのだから、
一概に比べる事はできないけれども、
それにしても、荒れすぎでしょ。


どうしたものかなぁ。
スクリーンの中の出来事とはいえ、
少年のあんな姿を見ていると、
こちらも考えてしまうよ。


その子のために良かれと思ってした事でも、
捻くれて受け取られたのでは、
どうする事もできないし、
他人では限界がある。
かといって、
真っ当な教育ができる肉親はいないし・・・。


恋が彼を救うのかと言ったって、
人間、そんなに甘いもんじゃないだろうしなぁ。


ラスト、
なんだか感動の終わり風に作られているけど、
あれで解決?
私には、とてもそうは思えない。
人生は、映画のようなエンドマークは無く、
その後も続いていく。
よく素人の身の上相談などで、
この映画のような方法をすすめる方がいるけど、
なんて無責任な、と思う。
違うのかな。


私も他人にエラソーに意見できる人間ではないけれども。


評価 ★★★☆☆

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